歯の被せ物・詰め物や差し歯の種類とは

はじめに

歯の詰め物や被せ物、差し歯はいったんつけてしまうと劣化したり、破損したりすることがない限り、数年間は使い続けられるものです。
種類もさまざまで見た目や費用、耐久性なども違うためご自分のお口の状態にぴったり合ったものを選びましょう。
ここではそんな詰め物、被せ物、差し歯の種類についてまとめてみました。

保険内で治療できる被せ物の種類

・銀歯

保険を使ったものではニッケルクロム合金と金銀パラジウム合金の2つがあり、どちらも保険が使える素材として指定されています。
ちなみに、保険を使って被せものをする場合は前から4番目より奥歯はどれも銀歯を使います

・硬質レジン

この被せ物は中が金属で外側がレジンとなっています。
保険を使う場合、前から3番目までの被せもので使用できます。
この素材は保険が適用されるので治療費が安く済みますが、レジンはプラスチックのため長期間使用し続けているとすり減ったり、変色することがあります。

保険外の被せ物の種類

・ジルコニアセラミッククラウン

この被せ物は内部が白く硬いジルコニアを使い、外は審美性の高いセラミックを使った新しい素材として知られています。
つまり、見た目と強度を併せもった被せ物として最近広がりつつある素材です。
ジルコニアとは人工ダイヤモンドとして知られているセラミックの一つで、強度については金属より高いと言われているほどです。
人工関節などにも使われている人体との親和性の高い金属アレルギーの心配のない素材です

・オールセラミッククラウン

これは金属を全く使わずにジルコニアのみで作られたものです。
ジルコニアは人体とのなじみがよく、耐熱性があるのでここ最近注目を集めているそうです。
金属を使って治療をしたくない方におすすめの審美性の高い素材です。

・メタルセラミック

これは内側が金属でできており、外側にはセラミックが貼り付けられた被せ物のことです。
内部は金属なので強固なのでブリッジ治療などに最適で、唾液の吸収によって変色しづらい素材です。

保険内で治療できる詰め物の種類

・コンポレットレジン

歯が少し欠けてしまった場合、小さな虫歯の場合にはこの素材を使いますが、詰める場所が小さい時に使う素材として知られています。
天然の歯に近い色のため高い審美性が得られ治療期間も短く手済みますが、唾液の吸収によってすり減ったり、変色することがあります。
なお、使用できる年数は平均的に5年程度だそうです。
この素材は保険が適用されますが、歯科医師の技術力や知識によって差が出やすいので、クリニックによっては保険外で行っているところもあります。
このレジンという素材は虫歯治療以外にもすきっ歯を治療したり、欠けた歯を修復したり、審美的な面で使われたりと用途がさまざまです。

保険外の詰め物の種類

・セラミックインレー

セラミックだけで作られた詰め物のことで、金属を全く使っていないので天然の歯に非常に近い色を再現できます。
さらに、唾液を吸収しないので長年使っていても変色しづらく審美性が高い素材です。

・ハイブリッドセラミックインレー

セラミックとレジンを混合して作られた素材です。
粘り気が適度にあるため強度があるので、歯ぎしりをする方や噛む力が強い方、食いしばりがある方などに最適です。
保険を使ったレジンより美しい仕上がりですが、レジンを含んでいないセラミックインレーと比較すると審美性に欠けると言われています。

保険内で治療できる差し歯の種類

・硬質レジンジャケット冠

この素材はレジンでできた差し歯のことで、強度に劣るため噛み合わせにあまり力がかからない歯に使用される素材です。
メリットとしては白い色の差し歯が作れ、保険が使えるので安く済みます。

・銀歯

差し歯全体が金属で作られたもので、前から4番目以降の歯を差し歯にする際にはほとんどの場合この銀歯が使われます。
メリットとしては保険が使えるので安く済み、金属でできているので噛み合わせが強くできます

保険外の差し歯の種類

・オールセラミック

差し歯全体がオールセラミックで作られており、自然な白さと透明感が得られますが、割れやすい特徴があります。
メリットとしては自然な白さが得られ審美性が高いことで、変色しづらい点が挙げられます。
また、金属を使っていないため金属アレルギーの方でも使用できます。

・メタルボンド

これは外側から見えるところだけセラミックで、中は金属製の差し歯のことです。
前歯を差し歯にする際に使われることが多いです
メリットは歯が元々持つ自然な白さを再現できることと、中身が金属なので強く噛み合わせの強いところに使用できることです。
また、中は金属でできているので金属アレルギーの方でもリスクが少なくて済むことです。

被せ物や詰め物、差し歯を選ぶ時のポイント

詰め物や被せ物、差し歯を選ぶ際に最重要ポイントにはどういったものがあるのでしょうか?
審美性や費用、素材など要素がさまざまなので、選ぶ基準をはっきりさせていないと迷ってしまい、選ぶのが困難になるかもしれません。
費用をポイントにするなら保険を使った素材になりますが、金属詰め物を入れたのがまた虫歯になってしまったものや、歯ぐきが黒ずんでいる方は金属製の素材をまた選んだとしても症状がよくなるとは限りません。
さらに、象牙質やエナメル質が少ない方で強度があまりない方は柔軟性の高い素材を選ぶ方がいいでしょう。
ご自分のお口の状態と何を求めるのかをしっかりと把握しておき、クリニックでよく相談した上で素材を選びましょう
ぜひ、これをご参考にしていただき、ご自分にもっとも適したものを選んでくださいね!

まとめ

詰め物や被せ物、差し歯にはさまざまな種類のものがあるということをご理解いただけましたか?
それぞれ特徴も違うため、ご自分のお口の状態に合わせて最適な素材を選びましょう。
そのためにはクリニックでしっかりカウンセリングを受けていただき、どれを使ったらいいか歯科医師としっかり相談した上で最適なものを選びましょう。
今後、被せ物や詰め物、差し歯を選択することがあったら、ここでお伝えしたことをご参考になさってみて下さいね!

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