「前歯が出っ歯だから、矯正したい」
「前歯のすき間が開いていて恥ずかしいから、矯正治療を受けたい」
「噛み合わせって、矯正治療で治るのかな?」
現在、多くの方がそれぞれの歯並びの悪さで悩んでいます。
でも、いったいどんな矯正治療が自分自身に合っているのか、なかなか分かりませんよね?
また、矯正治療について「人前で矯正器具が目立つのが恥ずかしい」といった理由で治療に踏み切れない人も少なくありません。
そこで今回は、大人が受ける事が出来る矯正治療を一挙にご紹介。
以前とは異なり、現在では目立ちにくい器具を使用した矯正治療も多く、それぞれの症状に合わせた治療が可能となっています。
色々な種類の矯正治療がある中でいったいどれが「自分に合った矯正治療」なのかを見極めましょう。
目次
主な矯正治療は4つの種類に分類されます
現在、矯正治療を行っている歯科医院で受ける事が出来る矯正治療の種類は大きく4種類に分ける事が出来ます。
- 矯正器具であるワイヤーやブラケットを歯の表側に装着する「表側矯正」
- 矯正器具であるワイヤーやブラケットを歯の裏側に目立たないように装着する「裏側矯正」
- 表側矯正と裏側矯正を並行して行ってゆく「ハーフリンガル矯正」
- 透明なマウスピースを使用して矯正治療を行う「マウスピース矯正」
これら4種類の矯正治療の中から、自分自身に合っている治療方法を医師と相談しながら決めていきます。どの治療方法にもメリット・デメリットがありますのでよく確認しておきましょう。
矯正治療の種類や使用する器具、メリット・デメリットについて
1-1.金属ブラケットを使用した表側矯正(表側矯正の基本)
矯正治療と聞いて多くの人が連想するのがこの「金属ブラケットを使用した表側矯正」です。
金属製のワイヤーとブラケットと呼ばれる歯に取り付ける金具を歯の表側に装着してゆくこの治療方式は、矯正治療における基本の治療方式でもあります。
○メリット
・金属製のブラケットとワイヤーを使用する為、器具が丈夫で強い力を歯にかける事が可能となりさまざまな症状に適応出来ます。
・その他の矯正装置と比べて安価な為、治療にかかる費用をおさえる事が出来ます。
○デメリット
・金属製(銀色)のワイヤーとブラケットが歯の表側に来る為、非常に目立ってしまいます。
・器具の隙間に汚れがたまりやすく、きちんと磨けていないと虫歯や歯周病になるリスクが高くなる。
1-2.審美ブラケットを使用した表側矯正(目立たない表側矯正)
歯の表側に目立たない透明なワイヤーとブラケットを使用して行う矯正治療です。
金属製の通常の表側矯正よりも目立ちにくいのが特徴です。
○メリット
・通常の表側矯正と比べて目立ちにくいです。
・金属ブラケットと同様にさまざまな症状に適応出来ます。
・非金属の為、金属アレルギーの方でも治療可能です。
○デメリット
・金属ブラケットよりも治療費用が多少高くなります。
・金属ブラケットのような強度はない為、適応出来ない症例もあります。
1-3.セルフライゲーションブラケットを使用した表側矯正(痛みが少ない表側矯正)
セルフライゲーションブラケットという、これまでの表側矯正で使用する金属ブラケットよりも歯にかかる摩擦を軽減させた矯正器具を使う表側矯正です。
○メリット
・ワイヤーとブラケットが起こす摩擦が少なく、治療中に感じる痛みが軽減されます。
・従来の表側矯正よりも効率的に歯を動かす事が出来る為、通院回数を減らす事が出来ます。
○デメリット
・通常の表側矯正と比べると費用は少し高くなります。
・矯正装置自体が通常の表側矯正で使う装置よりも大きくなり、目立ちます。
2-1.金属ブラケットを使用した裏側矯正(裏側矯正)
金属ブラケットを使用して、歯の裏側の部分に矯正器具を取り付けて治療を行います。
○メリット
・歯の裏側に金属ブラケットとワイヤーを装着する為、通常の表側矯正よりも目立ちにくくいです。
・矯正治療中に舌で歯の裏側を押すクセを改善出来るようになります。
○デメリット
・表側矯正と比べると費用は高くなります。
・歯の裏側に矯正器具を取り付ける為、歯磨きがしにくくなり虫歯のリスクが上がります。
・舌側に矯正器具を取り付ける為、通常の表側矯正よりも違和感が大きくなります。
3-1.表側矯正と裏側矯正を合わせた「ハーフリンガル矯正」
人から見られやすい上あごの歯には裏側矯正、下唇で隠れやすい下あごの歯には表側矯正を行う治療です。
○メリット
・人から目につきやすい上あごの歯は裏側矯正なので目立ちにくく、下あごの歯も通常は下唇で隠れるのでそれほど表側矯正が目立ちません。
・下あごの歯は表側矯正なので下が矯正器具に触れずに違和感も少なく発音も楽になります。
・通常の裏側矯正と比べると治療費用は安くなります。
○デメリット
・通常の表側矯正よりも治療費用は高くなります。
・国内ではハーフリンガル矯正治療に対応出来る歯科医院の数はそれほど多くありません。
4-1.透明なマウスピースを使って行う「マウスピース矯正」
ブラケットやワイヤーではなく、透明な薄型のマウスピースを使って行う矯正治療です。
○メリット
・透明なマウスピースを使う為、ブラケットやワイヤーを使用する矯正治療と比べるとほとんど目立たなくなります。
・食事や歯磨きの際には自分でマウスピースを取り外す事が出来ます。
・ブラケットやワイヤーを装着しない為、違和感が少なく発声障害も軽減します。
○デメリット
・通常のブラケットとワイヤーを使用する矯正治療よりも歯を動かす力が弱いので、適応可能な症例が限られてきます。
・睡眠中など、定められた装着時間を守らない場合にはあまり矯正効果が出ないおそれがあります。
矯正治療のご相談は信頼出来る歯科医院へ
「自分に合った矯正を選ぶポイント」についてご紹介しました。
今回ご紹介させていただいた6種類の矯正治療は、どの治療方法もそれぞれにメリットとデメリットがあります。
いったい自分自身にどのような矯正治療が適しているのかについては、治療方法についてインターネット等で良く調べた上で、信頼出来る矯正歯科を受診して歯科医師に直接尋ねてみる事をおすすめします。