はじめに
矯正治療を行う場合、見た目を改善する目的のことがほとんどです。
ですが、矯正治療を行うことで健康面が改善されるだけでなく、運動能力にも大きく関わると言われています。
ここでは歯並びと運動能力の関係性や矯正治療のメリットについてまとめてみます。
スポーツをやっている方で、歯並びが気になる方はぜひ最後までお読みくださいね。
歯並びと運動能力との関係
筋力
歯並びと筋力には深い関係があると言われています。
力を入れる時にだれでも歯を食いしばりますが、全ての人がそうだとは言えないようです。
ある研究によれば、3割程度の人が運動している時に歯を食いしばっているそうで、3割の人は口を閉じているものの食いしばっておらず、あとの人は口を少し開けている・・ということが分かっています。
また、力を発揮しようとする際正しい位置にあごがないと、力を十分に発揮できないことも分かっています。
そのためには歯並びが整っていることが大切で、歯並びが乱れているとあごを正しい位置に固定できません。
姿勢
運動能力と姿勢には深い関係があります。
歯並びが悪いと姿勢に悪影響を及ぼします。
人間は少々体がずれていたり、ゆがんでいても補正する力があると言われています。
歯並びが少々悪い方でも会話したり、食事したりするのにあまり影響がないのはそのためですが、あまりにずれたりゆがんでしまうと補正することができなくなります。
体にひずみが生まれ、ずっとそのままだと体全体の骨格や筋肉のバランスが崩れてしまい、結果的に姿勢がゆがむことになります。
骨格や筋肉のバランスが崩れることで姿勢がゆがむのです。
このゆがみが大きいほど補正に時間が必要となったり、補正できないまま競技せざるを得なくなります。
そうなると、運動能力を最大限に発揮できなくなるため、スポーツ選手にとって筋肉や骨格がゆがむことは選手生命にかかわることなのです。
平衡感覚
さらに、運動能力と深く関わっているのが平衡感覚で、この平衡感覚とは重力に対し、姿勢や体の向きや傾きなどを察知する能力のことです。
平衡感覚は別のバランス能力とも言い、バランスを取るための大切な能力で耳の中にある三半規管と深く関係しています。
この三半規管は顎関節の近くにあり、歯並びが悪いと下のあごの関節がずれてしまっていることが多いです。
これにより、三半規管に影響を及ぼすため平衡感覚にも悪影響を及ぼすと言われています。
当たり前のことですが、バランス感覚が悪くなれば運動能力にも悪影響が及び、跳んだり走ったり・・などの競技を行う場合に悪影響が及びます。
たとえば、体操などで跳んで着地する際に空中での姿勢が安定していないと、美しく着地することができません。
また、体を常に動かすような競技においても、重心がスムーズに移動できないといい競技ができません。
歯並びが乱れて噛み合わせが悪化すると、下あとの位置がおかしくなり平衡感覚が悪化してしまい、それにより運動能力が低下するのは当たり前と言えば当たり前ですね。
運動能力をアップさせるためには
歯並びが悪い、噛み合わせが悪いなどは永久歯に生え変わる際に起こることが多いです。
ですが、中には全ての歯が永久歯に生え変わった後に少しずつ悪くなる場合もあります。
たとえば、虫歯になったり詰めものが外れたまま放っておいたり、抜けた歯を放置していたり・・などの場合、残された歯が倒れてきたり移動したりしてしまい、歯並びや噛み合わせが悪化します。
さらに、歯周病にかかっている場合症状が進んでしまうと歯がぐらぐらしてしまいしっかり噛めなくなるので、お口の中に何か不具合がある場合は運動能力をアップするためにも早めに治療を受けるようにしましょう。
矯正治療の種類
歯並びを改善する最も効果的な方法は矯正治療を受けることだと言えるでしょう。
矯正治療にはブラケット矯正やマウスピース矯正などがあります。
まず、ブラケット矯正とは歯にブラケットと言われる矯正装置をつけ、そこにワイヤーを通して行っていくものです。
ワイヤーは全ての歯にかかるようになっており、ワイヤーの弾力性により歯を移動させる矯正方法です。
現在最も広く行われている矯正方法がこの方法です。
他にも、最近では裏側矯正という矯正方法もあります。
ブラケットを歯の表側ではなく歯の裏側に装着して矯正治療を行うもので、見た目に矯正治療していることが分かりづらいメリットがあります。
この裏側矯正なら激しいスポーツをしている方でも怪我のリスクを最小限にできるメリットがあります。
ただ、その分若干費用が高くつくため注意が必要です。
次に、マウスピース矯正とはマウスピースを歯に装着し歯を動かしていく矯正法で、ブラケット法と比べると目立ちにくいものの適応範囲が狭いという点があります。
矯正治療のメリット
矯正治療を行うことで運動能力がアップすることが分かっています。
矯正治療によって噛み合わせがよくなると、体のバランスがよくなり競技で好成績が得られること言われています。
たとえば走る時に体重移動がスムーズにできたり、ぶつかった時にしっかり踏ん張れたり・・などです。
矯正治療によって正しく噛めるようになることで脳の働きが活発になると言われており、ストレス反応が抑制されるため集中力がアップするそうです。
アスリートにとって集中力がアップすることは重要であり、それによりパフォーマンスがかなり向上します。
スポーツで最高のパフォーマンスを得るためには常にベストな状態を保つ必要があります。
さらに、正しい噛み合わせによってしっかり食事でき、消化吸収がよくなるため健康にもいい影響が及びます。
つまり、歯並びをよくすることはいいことずくめということになりますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
歯並びと運動能力の関係性や矯正治療の種類、メリットなどについてまとめてみました。
運動能力と歯並びには大変深い関係があることをお分かりになっていただけましたか?
スポーツをしている方で歯並びが気になる・・という方はぜひ信頼できる矯正歯科へ行っていただき相談だけでもしてみてはいかがでしょうか?
矯正治療によってみなさんの運動能力がアップすることを願っています!