【歯列矯正を行う前に】矯正をするべきか確認したい項目

 

「歯並びが悪くて見た目も良くないから矯正をしたい」という方が最近非常に増えてきています。

歯列矯正は歯並びを改善してその人の歯を自然に美しく見せる効果を期待出来る優れた治療法ですが、場合によっては歯列矯正以外の治療法で対応出来る症状も少なくありません。

歯列矯正を行う矯正治療は安くても数十万円、平均で100万円以上の治療費用が必要となる為、歯列矯正を行う前には「本当に自分が歯列矯正をする必要があるのか」を確認しておく事をおすすめします。

 

「悪い歯並び」とされる7つの症状

 

歯列矯正による矯正治療を行った方が良い「悪い歯並び」とされる症状には、以下の7つの症状があります。

 

  1. 上顎前突(じょうがくぜんとつ)

 

一般的には「出っ歯」と呼ばれる状態で、上あごの前歯が前方に突き出ているケース。

出っ歯には前歯だけではなく上あごそのものが突き出ている場合もあります。

 

  1. 過蓋咬合(かがいこうごう)

 

前歯だけではなく、上あご全体の歯が下あごの歯におおいかぶさるようにして噛みこんでしまっているケース。

 

  1. 上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)

 

上あごと下あごの前歯が両方とも前方に突き出てしまっているケース。

 

  1. 反対咬合(はんたいこうごう)

 

下あごの前歯が上あごの前歯よりも突き出てしまっているケース。

一般的には「受け口」と呼ばれています。

 

  1. 交叉咬合(こうさこうごう)

 

上あごと下あごの噛み合わせが部分的に反対、ちぐはぐになってしまっているケース。

 

  1. 叢生(そうせい)

 

歯全体がそれぞれ部分的に突き出ていたり奥まっていたりするケース。

一般的には「乱杭歯(らんぐいば)」と呼ばれています。

 

  1. 空隙歯列(くうげきしれつ)

 

一般的には「すきっ歯」と呼ばれる状態で、歯と歯の間が開いてしまっているケース。

 

歯列矯正をした方が良い人

 

○歯並びが悪い

 

上記に挙げた7つの症状のいずれかもしくは複数の症状に該当している人。

 

○歯並びの事でコンプレックスを抱えている

 

歯並びが悪い事が原因となってコンプレックスを抱えてしまっている人。

 

○歯並びが悪くて人前で笑えない

 

歯並びの悪さが気になってしまい、人前で大きな口を開けて笑う事が出来ない人。

 

○人前で口を開けて笑った時に人から「うわっ」といったような驚いた顔をされる

 

自分では「それほどでもない」と感じていても、人からは「ひどい歯並び」と思われている人。

(※歯並びの悪さが原因ではないケースもあります。)

 

以上のケースに該当する人で、日常的に歯並びの悪さや歯並びの悪い事が原因のコンプレックスで精神的な負担がある場合には歯列矯正を行った方が良いでしょう。

また、

 

○歯並びの悪さが原因で顎関節症を起こしてしまっている

 

についても、歯列矯正により顎関節症の症状が軽減する事もあります。

さらに、

 

○寝ている時の歯ぎしりがひどい

 

も歯並びの悪さが歯ぎしりの原因となっているケースでは、歯列矯正をする事で歯ぎしりが軽減する事があります。

 

歯列矯正をしなくても良い人

 

  • 「歯列矯正をすれば虫歯になりにくくなる」という理由だけで治療を受けようとしている

 

確かに歯列矯正は歯並びが良くなるので歯磨きの際の清掃性も向上する為、「虫歯になりにくくなる」というメリットはあります。

しかし、歯列矯正をしたからといっても虫歯にならない為には毎日の歯磨きによるプラークコントロールが必須項目であるのは変わりません。

単に「歯列矯正をしたら虫歯になりにくくなる」という理由だけで歯列矯正を受けようとしている人は、もう一度ご自分のブラッシングについて考え直す必要があるかもしれません。

 

  • 矯正装置をつける生活にどうしても耐えられない

 

たとえ一日の中の数時間でも矯正装置を歯に装着している事に違和感があり、精神的、肉体的なストレスを強く感じてしまう人は、あまり矯正治療をおすすめする事は出来ません。

しかし、現在ではマウスピース矯正などの取り外し可能で違和感も少ない矯正装置を選択する事も出来ますので、矯正装置について不安がある方は一度矯正歯科を受診して担当の歯科医師に取り付ける矯正装置および治療方法についてのご相談をされてみる事をおすすめします。

 

歯列矯正で美しい笑顔を取り戻しましょう

 

「歯列矯正をする前に確認しておきたい項目」についてお話をさせていただきました。

歯並びの悪さがコンプレックスになってしまっていたり、歯を見せたくないという理由で人前で笑う事が出来ない、といった症状にお悩みの方は歯列矯正をする事で美しく健康的な笑顔を取り戻す事が出来ます。

 

歯列矯正は長い治療期間を要する治療ですので、治療前にはご自分の歯並びの状態が本当に歯列矯正をする必要があるのかどうかをきちんと見極めておく事が大切です。

歯列矯正の必要性を見極めた上で今回ご紹介した「歯列矯正が必要なケース」に該当する方は、歯列矯正による矯正治療をお受けになる事をぜひ、おすすめします。

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