はじめに

インプラント治療とはけがや歯周病などで歯をなくしてしまった場合にそれを補う方法として効果的な治療法です。

治療の内容としてはなくなった自分の歯の代わりに人工歯根をあごの骨に埋入し、その上に人工の歯を被せていき噛み合わせを回復させるものです。

それまでは入れ歯やブリッジなど、残った歯に機能や力が分担されていましたが、インプラント治療では固定性のためガタつかず、従来の自分の歯のように噛める力が回復し審美性も高く、健康な歯とほとんど変わらないのがメリットです。

インプラントがおすすめの理由とは？

しっかり噛むことができる

インプラント治療ではと天然の歯の8割近くまで噛む力を回復させられると言われています。

自分の歯と同様なんでも噛むことができ、食事の際の不自由さもありません。

なお、噛む力だけで言うと、総入れ歯の場合は健康な歯の2割程度しか回復できないと言われています。

インプラント治療だと歯以外にもなくなった歯根まで回復できるため、歯をなくす前と同様なんでも噛むことができるようになります。

違和感が全くない

さらに、インプラント治療では人工歯根を埋入する治療法のため入れ歯が合わないなど口の中に違和感があったり、痛い・・などのデメリットがありません。

審美性が高い

また、インプラント治療は審美性が高く、自分の歯と同様の仕上がりを実現できます。

歯はたった1本なくなっただけでも審美性が崩れてしまうため、体全体のバランスにも悪影響が及びます。

それまでの治療法である入れ歯だと金具が見えたりと審美性が低かったのですが、インプラントではそういった審美性にも期待できます。

会話しやすい

入れ歯が合っていないと会話の際に発音に支障が出る場合があります。

また、入れ歯が外れてしまうなどのトラブルがありますが、インプラントだと歯根から再生するためそういったことはまずないと言ってもいいでしょう。

食事が楽しめる

また、入れ歯だと味覚が低下するため熱が感じづらくなってしまい喉をやけどすることもあるようですが、インプラントでは自分の歯と変わらない状態にまでなるので味覚が低下したり、喉をやけどするリスクもありません。

周囲の歯への負担が最小限で済む

インプラント治療ではなくなった歯の部分だけを治療するため、ブリッジのような両隣の歯まで傷つける心配がありません。

両隣のまだ健康な歯まで削ると健康な歯まで虫歯になってしまうことが多いです。

つまり、健康な歯はそのまま健康な状態で残したいという方にぴったりの治療法です。

ブリッジや入れ歯と比べてみると

歯が大切であることはすでに言うまでもありませんが、われわれの奥歯は1本当たり50キログラム、つまり成人の体重を支えるほどの強度があると言われています。

こんなに強い歯が歯周病や虫歯などに侵されることでなくなっていくに従って、咀嚼能率がだんだんと低下していくと言われています。

たとえば、奥歯を1本失うだけで咀嚼能率は3～4割も低下するそうです。

もし、最悪歯を抜く必要が出てきた場合でもできる限り最小限の本数で食い止めたいもの。

簡単に健康な歯や隣の歯を削ってしまい、金属製の銀歯などを被せてしまうと歯周病や虫歯になりやすい環境ができ、将来より多くの歯を失うことにもなりかねません。

また、入れ歯にしたケースでもひっかける歯にかなりの力がかかるため、最終的には抜け落ちてしまうことが多いようです。

たとえば、アメリカのニューヨークでは歯をなくした場合ほとんどがインプラント治療を行っているそうです。

日本のように1本のなくした歯を補うためにブリッジ治療を行うことはありません。

インプラント治療こそが第一選択で、審美的で自然な歯科治療が行われています。

ですが、アメリカも日本も歯科医師の治療レベルの高さはほとんど変わりません。

むしろ、人工の歯を作る歯科技工士の技術に限って言えば日本の方が優れていると言われるほどです。

それでも日本の歯科治療ではほとんどが銀歯を使って被せものをしている現状のため、隣の健康な歯までもが歯周病や虫歯で将来ダメになってしまうことが多いのです。

歯とはまるでドミノ倒しのように1本が倒れてしまうと次々にダメになり、最後にはすべて抜けてしまって総入れ歯になります。

さらに、噛み合わせが安定しない不正咬合のせいで体調も悪くなり精神的にも不安定になります。

この不正咬合はあごが変形したり、口唇がゆがんだり、口の周囲にしわが寄ってしまうこともあるそうです。

この変形がやがて姿勢にまで影響しだすと、全身のさまざまな症状に悩まされる・・ということが分かってきました。

こういった状態から元通りにすることはとても困難で、歯科医師の高度な観察力と技術、粘り強い努力などを要します。

いっぽうで、われわれの体は使わないと衰えますが、再度使おうと治療をすれば失われた機能が回復するようにできており、そのためにリハビリを行うわけですね。

インプラント治療はただ噛めるようにする治療ではなく、精神的、全身的に効果を得られるものなのです。

中には自分の歯より噛める感じがする方もいるほどです。

それは、いったん衰えてしまった神経や筋肉などがだんだん回復し、体に力が入るようになるためでしょう。

頬にはハリが出ますし、表情も豊かになり引き締まってくるのを実感するはずですよ。

また、噛み合わせが安定すれば精神的にも安定するため集中力もアップするため、学習能力も上がると言われています。

ただ、ブリッジや入れ歯も悪い治療だとは言い切れません。

インプラント治療以上の効果を得られないということです。

また、治療することで他の健康な歯を傷つけ力がかかるため治療に限界がある・・ということですね。

残念なことに日本ではインプラント治療がアメリカなどに比べてまだ遅れているため、今後ポピュラーな治療法になるといいですね。

まとめ

ブリッジ、入れ歯、インプラントそれぞれメリットがあります。

歯をなくしてしまった場合、まずはかかりつけのクリニックでご相談していただき、必要であればセカンドオピニオンを受けて治療法を選んでくださいね！