目次
はじめに
歯周病や虫歯、怪我などで歯をなくしてしまうと、もう二度と取り戻すことは不可能です。
ですが、自分の健康な歯の代わりに入れ歯やインプラントを使って綺麗な歯に戻すことは可能です。
治療法はいろいろあっても、主に入れ歯かインプラントのどちらかを選ぶことになるでしょう。
ここでは、それぞれのメリットや向いている人はどういった人かなどをご紹介しますので、どちらにしたらいいか迷っている方はぜひご参考になさってみてください。
インプラントとは
では、インプラントとは何かをご説明したいと思います。
インプラントとはなくしてしまった歯に人工歯根を埋め込むもので、強い歯根を仕上げることができ、その上に人工歯を装着します。
人工の歯を被せものと呼び、ねじの部分を隠すため取り付けるもので、見た目をよくするためのものです。
人工の歯により上下の噛み合わせがよくなりますが、これが悪いと別の歯を使うことになっています。
インプラントのメリットとは
インプラントのメリットとはブリッジや入れ歯だと残った歯で噛む力を補う必要がありますが、インプラントは健康な歯と同様に噛む力を復活できる点でしょう。
インプラントが向いている人とは
人が歯をなくしてしまう理由はいろいろあり、歯周病や虫歯、事故などがあります。
特に、まだ若い頃に歯をなくしてしまった場合には入れ歯を入れるのに抵抗があるはず。
こういった場合にはインプラントが向いていると言えます。
さらに、費用がかかってもかまわないのでできる限り天然の歯のような状態にしたいという場合にもおすすめなのがインプラントです。
また、接客業など人前に出る職業の方にもインプラントはおすすめです。
入れ歯とは
入れ歯とはなくなった歯を補うための取り外しできる人工歯のことで、一言で入れ歯と言ってもさまざまなタイプがあって、なくなった歯の場所や本数などにより最適なものを選びます。
なお、高齢者の3割は入れ歯だと言われています。
歯をなくしてしまう原因には歯周病と虫歯があると言われていますが、特に歯周病は加齢とともに悪化し、40歳を超えると急激に歯を失う原因になります。
とは言っても、最近では予防歯科が広がりつつあるため、入れ歯を使う人は減る傾向にあるそうです。
ただ、それでも厚生労働省の調査によれば、総入れ歯の利用者の割合は85歳以上では52.8パーセントにものぼるそうです。
入れ歯のメリットとは
インプラントが登場する前は入れ歯が主に行われていましたが、インプラントのような人工歯根をあごの骨に埋めるものではなく、人工の歯を装着するものです。
具体的に言いますと、人工の歯を装着するためのばねをその両隣の歯にひっかけて床を入れ歯の下に作る方法です。
なお、この入れ歯には2つのメリットがあり、1つ目は広範囲に歯をなくした場合に行えることでしょう。
広い範囲で歯をなくした場合に行える治療法なので、なくした歯の本数が多い方に向いています。
2つ目は残った健康な歯を傷つけることなく固定ができる点でしょう。
インプラントや入れ歯の他の治療法としてブリッジというものがありますが、この場合には健康な歯を削らねばなりません。
ですが、入れ歯だと削る必要もなくバネで固定することになっています。
入れ歯が向いている人とは
高血圧や糖尿病、骨粗しょう症などの病気を持っている人はインプラント治療が行えないことがあります。
さらに、インプラント治療は歯ぐきに人工歯根を埋めるため、歯ぐきがしっかりしている必要があります。
なので重度の歯周病やあごの骨がもろい場合はインプラント治療より入れ歯の方がおすすめです。
また、インプラント治療を行う前に詳しく検査するため、インプラントより入れ歯の方が向いていると診断されることもあるでしょう。
天然の歯や入れ歯よりインプラントの場合はメンテナンスに手間がかかるため、こういったケアが行えない方も入れ歯の方がおすすめです。
インプラントと入れ歯の比較
費用
インプラントと入れ歯を費用面で比較してみますと、費用がかさむためインプラントをあきらめる方が多いです。
入れ歯やブリッジの場合保険適用となりますので、保険外診療のインプラントと比べますと費用が安く済みます。
インプラントの費用はおおよそ1本当たり30~40万円程度で、保険で治療できるブリッジだと数千円程度、入れ歯だと1万前後となっています。
咀嚼能力
ブリッジとインプラントは自分の歯とほとんど変わらない咀嚼力を回復できる治療法です。
ですが、入れ歯はそれがかなり低下するのがデメリットでもあります。
具体的な数字で言いますと、入れ歯の場合には噛む力が健康な歯の5割以下にまで低下すると言われています。
さらに、入れ歯は使っているうちに少しずつ合わなくなったり、すり減ったりするため、噛む力を長期間維持しづらいです。
審美性
インプラントなら健康な歯と同様の審美性を取り戻せますが、保険診療内のブリッジだと銀歯になることがあります。
総入れ歯だと審美性は高いかもしれませんが、部分入れ歯の場合には金属製のばねが見えてしまうため、審美性は低いと言えるでしょう。
治療期間
ブリッジや入れ歯と比べると、インプラントの場合治療期間は長期間になる可能性があります。
つまり、通院回数も多くなりますので、忙しい方はインプラントの治療期間や通院回数が多いことで治療をためらう場合が多いです。
ですが、クリニックによっては治療期間を短くしてもらえたり、通院回数を減らしてくれるところもあります。
基本的にインプラント治療の場合数か月~1年以上の治療期間が必要ですが、入れ歯だと数回程度通院するだけでいいと言われています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
インプラントと入れ歯のメリットや向いている人・・などについてまとめてみました。
それぞれの治療法のメリットだけでなくデメリットも知った上で、ご自分のライフスタイルやお口の中の状態に合った治療法を選んでいただきたいです。