歯並びや噛み合わせが悪いと、見た目以外の問題も起きてしまいます。歯並びが凸凹していると、どうしても歯磨きだけでは届きにくい部分が出てきてしまい、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。
そんな方には、歯科医院で行う矯正治療がおすすめです。矯正治療には色々な種類があるので、自分の歯並びの状態やライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
ここでは、歯科医院で出来る矯正治療の種類や、それぞれの治療法のメリットとデメリットをご紹介します。歯並びをキレイに変えたいと感じている方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
矯正治療の種類
それでは早速矯正治療の種類を見ていきましょう。それぞれのメリットとデメリットもご紹介しているので、しっかりチェックしてくださいね。
マルチブラケット
マルチブラケットは矯正治療の方法として最も一般的な方法です。ブラケットと呼ばれている装置を歯の表面に装着し、そのブラケットに通したワイヤーの力で歯を徐々に動かして歯並びを整えていきます。
マルチブラケットは、歯列矯正が必要なほぼすべての不正咬合に対応できるのが一番のメリットです。全ての永久歯が対象で、永久歯が生えそろった12歳以上の方ならどなたでも利用することが出来るのです。マルチブラケットは現在の矯正治療の主流となっていて、ほかの矯正治療法と比べて、治療費を抑えられるというのもメリットの一つです。
しかし、マルチブラケットは歯の表側に装置を付けるので目立ちやすく、ブラケットやワイヤーが邪魔になり歯磨きがしにくいというデメリットもあります。また、しっかりケアしないと、虫歯のリスクが高くなるというデメリットもあります。
審美ワイヤー
見た目に配慮し、ナチュラルに見えるという矯正治療が審美ワイヤーです。
マルチブラケット装置ではワイヤーもブラケットも金属なので目立ちやすく、見た目が気になるという方におすすめです。
審美ワイヤーは、矯正ワイヤーを樹脂でコーティングし、白いワイヤーを使った矯正装置を使用します。ブラケット装置も、プラスチックやセラミックを使って小型化するので、矯正治療中も矯正装置が目立たずとても自然なのがメリットの一つです。
しかし、審美ワイヤーは通常のマルチブラケット矯正治療などと比べて費用が高くなるというデメリットがあります。
インプラント矯正
インプラント矯正は、顎の骨に矯正用の小さなインプラントを埋め込み、そこを支点としてワイヤーで歯を動かしていくという矯正治療です。ワイヤーとブラケットだけで治療する場合と異なり、支点が移動することがないので、歯を効率的に動かすことができます。
歯列の移動がすべて完了したら、矯正用のインプラントは取り外します。
インプラント矯正の一番のメリットは、歯を効率よく動かせるので、治療期間が短くなるという点です。通常の矯正治療は2~3年程度かかるのですが、インプラント矯正では期間を半分程度に短縮できるのです。
しかし、インプラント矯正を行うにはインプラントを顎の骨に埋め込むための手術が必要になります。また、インプラント周辺は感染が起こりやすかったり、治療期間中にインプラントが外れてしまう可能性があるというデメリットがあります。
裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットを装着して矯正する治療法です。表側からは矯正装置が見えないので、周りの人から気付かれることなく矯正治療ができます。裏側矯正は特殊な装置を使うので、歯科医師の経験が必要となるでしょう。
裏側矯正のメリットは以下の通りです。
- 周りの人に矯正治療をしていることが気づかれにくい
- 歯の裏側は虫歯になりにくいという特徴があり、表側矯正より虫歯になりにくい
- 自然に舌で歯を押す癖が治りやすい
しかし、裏側矯正には以下のようなデメリットもあるので注意が必要です。
- 矯正に慣れるまで違和感を感じたり、発音しにくいことがある
- 表側矯正と比較して費用が高くなる
セルフライゲーションブラケット
セルフライゲーションブラケットは、従来の表側矯正装置に比べて、ワイヤーとブラケットの摩擦を軽減させた設計の装置を使用した矯正治療です。矯正中の痛みが軽減されたり、効率的に矯正治療が出来るというメリットがあります。
また、従来の矯正装置よりも効率よく歯が動くので、通院頻度が少なくて済むのもメリットの一つです。
しかし、セルフライゲーションブラケットは従来の表側装置に比べて費用がやや高額になります。そして、表側装置に比べて装置のサイズが大きいのもデメリットと言えるでしょう。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、ワイヤーやブラケットなどを使用せずに、透明で薄いマウスピース型の矯正装置を使用して歯を動かしていきます。マウスピース装置は自分で取り外すことができます。
マウスピース矯正は、薄くて透明のため、周りの人から気付かれにくいというメリットがあります。そして、ワイヤーやブラケットを使わないので、口元の不快感や発音障害が少ないというメリットもあります。
しかし、マウスピース矯正は以下のようなデメリットもあります。
- 指定の装着時間を守らなければ、治療結果に悪影響を及ぼす可能性がある
- 治療できる不正咬合の症状が、表側矯正に比べて限定されてしまう
まとめ
いかがでしたか?
矯正治療と一口に言っても、その種類はたくさんあるのです。自分の歯並びや噛み合わせの症状にあった矯正治療を行うことが大切です。また、今は「矯正していることが周りの方に気付かれにくい」という特徴のある矯正治療法も存在します。
また、自分のライフスタイルなどに合わせて矯正治療法を選んでも良いでしょう。
矯正治療は、歯並びがキレイになるまでの治療期間や、矯正治療中の痛みの感じ方に個人差があります。その人の歯並びの状態や程度などによっても違いがあるので、どの矯正方法がもっとも優れているということははっきりと言えません。
そのため、歯科医院で精密検査を行い、歯科医師としっかり相談して、自分に合った矯正治療法を選ぶことがおすすめです。
ぜひ、矯正治療で歯並びや噛み合わせを改善し、キレイな歯並びと素敵な笑顔を手に入れてくださいね!