「子どものうちに歯列矯正をして歯並びを直す」という話はよく耳にするけれど、大人になってからの歯列矯正って本当に歯並びの悪さを直せるのかなあ・・・
そんな疑問を持っている人も多いですよね。
確かに、日本では「歯列矯正は子どもがするもの」という考え方を持っている人も多いのですが、歯列矯正とは子どもに限らず大人ももちろん行う事が出来ます。
前歯のすきっ歯や出っ歯などの症状で悩んでいる大人の人も多く、そのようなケースにおいては「大人の歯列矯正」は最適の治療方法となります。
目次
大人の歯列矯正-5つの治療方法の費用と期間について–
1-1.歯並びと噛み合わせを一番綺麗に改善してくれる「ブラケット矯正」
金具を装着して歯列矯正を行う「ブラケット矯正」は、矯正治療の中でももっともスタンダードな治療方法であり、一番綺麗に歯並びと噛み合わせを改善してくれます。
ブラケット矯正ではブラケットと呼ばれる金具を歯一つひとつに装着して歯を少しずつ動かしてゆく為、0.1mm単位での細かい歯の位置の調整が可能です。
・ブラケット矯正のデメリット
金具を歯の表面に装着するので矯正治療をしている事がすぐに分かってしまいます。
しかし、現在では白い金具や透明なブラケットを使用するブラケット矯正もあり、以前よりもブラケット矯正で「目立ちすぎる」事は少なくなってきています。
また、歯周病の方がブラケット矯正で歯を大きく動かしすぎるとまれに歯茎が下がる(歯茎の面積が減ってしまう)状態になってしまったり、歯と歯の間の距離が広がってしまうケースもがありますので、まずは歯の疾患をきちんと治療してから矯正に入っていきます。
・費用と期間
治療料金・・・約80万円
月1回の処置料・・・約5000円
治療期間・・・およそ2年半から3年
1-2.目立たずに歯列矯正をする事が出来る「裏側矯正(舌側矯正)」
歯の裏側(舌側)にブラケット金具を装着する「裏側矯正」は、金具を装着しているのが表側から見えにくい為、見た目を気にする営業職のサラリーマンの方や女性に人気がある治療方法です。
また、歯の裏側は表面に比べ、エナメル質が3倍も厚く、常に唾液も循環しているために虫歯の原因となる菌が繁殖しずらくなっています。
そのため、表面に装置をつけるよりも虫歯になる可能性は低くなります。
・デメリット
歯の裏側にブラケット金具を装着する為、表側に金具を装着する通常のブラケット矯正よりも違和感が強く出る事が多いです。
また、いくら虫歯になりにくいからといって、歯磨きをおろそかにしていると虫歯になる可能性は高くなります。
・費用と期間
治療料金・・・約120万円
月1回の処置料・・・約1万円
治療期間・・・およそ3年程度
1-3.目立たずにすきっ歯や歯のデコボコを直す事が出来る「マウスピース矯正」
「マウスピース矯正」は、その名のとおり透明なマウスピースを装着しながら少しずつ歯並びを直してゆく方法です。
マウスピース矯正は自分で取り外す事が出来るマウスピースを使って行いますので、食事や歯磨きの際にはマウスピースを外す事が可能です。
マウスピース矯正は少しだけ歯を動かしたい人や歯のデコボコが少しあって気になる、という人に適している治療方法となります。
・デメリット
取り外し可能なマウスピースを装着して矯正を行う為、抜歯が必要となるような大きく歯を動かす歯列矯正には向いていません。
1日20時間以上マウスピースを装着している必要があり、外している時間が長いとあまり歯列矯正の効果が出なくなる事もあります。
・費用と期間
治療費用・・・約80万円
月1回の処置料・・・約1000円
治療期間・・・おおよそ1年から2年(使用方法によってはそれ以上の期間がかかる場合もあります)
1-4.大人の歯列矯正で人気の前歯だけの「部分矯正」
大人が行う歯列矯正の中でも、もっとも人気が高い矯正治療はいわゆるすきっ歯と呼ばれる「空隙歯列(くうげきしれつ)」という前歯と前歯の間が開いてしまっている状態や、出っ歯と呼ばれる「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」の状態を矯正する「部分矯正」です。
前歯は人の歯の中でももっとも他人から目につきやすい部分であり、この部分を歯列矯正によって直す事で「人前で笑った時の笑顔の印象を良くする」事が出来ます。
また、治療方法も金具を装着するブラケット矯正や裏側矯正、マウスピース矯正などの複数の矯正方法から選択する事が出来ます。
・デメリット
適用できるケースが限られており、全体的に大きく歯並びが悪くなっている場合には対応できません。また噛み合わせを改善する事も出来ません。
仕上がりにある程度妥協する必要がある、ということを念頭においておきましょう。
・費用と期間
治療費用・・・約15万円から80万円
月1回の処置料・・・約1000円から5000円
治療期間・・・おおよそ3ヶ月から1年
1-5.部分矯正とセラミック治療を同時に行う「ハイブリッド矯正」
前歯の部分矯正では、矯正治療をしながらラミネートベニアという方法で陶器から作られているセラミックを前歯に強力に貼り付ける「ハイブリッド治療」も人気で、歯列矯正をしながら歯を白くする事も可能です。
また、奥歯のかぶせ物をセラミッククラウンにする事で噛み合わせを改善する事も出来ます。
・デメリット
セラミックを取り付ける際に歯をある程度削る必要があります。
また、セラミックは天然の歯に比べて硬いため、他の歯を傷めてしまう可能性があります。
・費用と期間
治療費用・・・約15万円から30万円(セラミックを取り付ける場合は1本あたり10万円前後)
月1回の処置料・・・約1000円から5000円
治療期間・・・おおよそ3ヶ月から1年
大人の歯列矯正で「噛む機能」を正常化して「見た目も綺麗に」
大人の歯列矯正について代表的な5つの治療方法をご紹介しました。
歯は「笑った時の笑顔の印象」をもっとも左右する重要な要素の一つです。
前歯の歯並びの悪さや、すきっ歯のせいでその人の印象が悪くなる事もあります。
歯が原因で印象が悪くなってしまうなんて、とってももったいないですよね。
もし、現在歯並びの事でお悩みなら、ぜひ今回ご紹介した歯列矯正について矯正歯科を受診して一度歯科医師による診察を受けてみてはいかがでしょうか。
歯列矯正で食べ物を噛む機能を正常化して、見た目も綺麗に変身しちゃいましょう!