最新の裏側矯正の特徴とは

はじめに

みなさんはご自分の歯並びに自信がありますか?
一般的に歯並びが悪い時の治療の選択肢として矯正治療があります。
裏側矯正とは見た目に矯正していることが分からないのが最大のメリットと言えますが、それを優先するあまり、治療が行われ始めた当時は患者さんへの負担が大きかったものです。
たとえば、装置が舌に当たって会話しづらい、発音しづらい、お口の中が狭く感じたり、違和感がある・・などがあります。
また、歯磨きがしづらいことも挙げられます。
ここでは裏側矯正について詳しくお伝えしたいと思います。
また、最新式の裏側矯正についても加えてご紹介したいと思いますので、ぜひ矯正治療の選択肢の一つとして検討してみて下さいね。

裏側矯正とは

最新式の裏側矯正装置では薄型化、小型化がどんどん進み、患者さんにとっての負担がかなり軽減されています。
矯正装置を付けた時の会話のしづらさや違和感などはこれまでの矯正装置とは比べものにならいほど少なくなっており、矯正中であっても快適に生活することができます。
一般的な矯正治療ではワイヤーやブラケットなどを使い歯を移動させていきますが、歯に四角形の金具を付けて固定するのがブラケットで、それ自体をワイヤーでつないで治療します。
ワイヤーがブラケットを引っ張ることによって歯に力がかかり、矯正できるという仕組みです。
一般的な矯正治療では歯の裏側にブラケットを付けるため、表からはワイヤーやブラケットが見えてしまうのですが、裏側矯正だと歯の裏に装着するためワイヤーも裏側に通すので見た目には分からないのです。
つまり、人目を気にせず矯正治療ができるというわけですね。

裏側矯正の歴史

裏側矯正の歴史とは1980年代にアメリカや日本を中心に全世界的に広がったのですが、高度な技術が必要なので時間がかかりすぎたり、きちんと治らない、舌が傷つく・・といった理由からアメリカではあまり行われなくなりました。
ですが、ヨーロッパやアジアでは広く行われている治療です。
今では材料や装置、技術などが改善されたため、審美的に優れているほか、装置が小型化されたため違和感が非常に少なくなったり、表側矯正とほとんど変わらない仕上がりや期間が短くなっています。

裏側矯正のメリット

人目に触れる仕事の場合は表側矯正だと仕事がしづらい面があります。
それを考慮すれば、ワイヤーが見えないということだけでもかなりのメリットだと言えるでしょう。
ですが、裏側矯正のメリットはそれだけではなく、審美性の面においての裏側矯正のメリットを具体的にご紹介したいと思います。

・虫歯になりづらい

矯正治療中はブラケットを装着している部分はブラッシングしづらいですし、ブラケットの周りにプラークがたまりやすいデメリットがあります。
矯正中にプラークコントロールをきちんと行っていないと、矯正治療を終えたら虫歯になっていたということもあります。
つまり、矯正治療中に虫歯に注意することこそが矯正治療で大切なのです。
ですが、裏側矯正だと虫歯になるリスクが軽減されると言われています。
歯の裏側には虫歯を防止する唾液が多くあると言われています。
実は唾液腺は歯の裏側の方が多くなっており、唾液によって虫歯菌の原因となる酸を薄めることができたり、プラークを洗い流す効果があります。
さらに、再石灰化を促進する効果まであると言われています。
歯の裏側にブラケットがあれば、常時唾液によって洗い流されるため、結果的に表側矯正より虫歯になるリスクが軽減されるのです。

・舌癖を防止でき後戻りを防止できる

前歯が出ているいわゆる出っ歯の型の場合、無意識に上の前歯を舌で押すクセが付いていると言われています。
舌で押すことで歯が少しずつ移動するため、出っ歯はますます悪化してしまいます。
こういった舌で特定の部位を押す癖を舌癖と呼んでいます。
ですが、裏側矯正と歯の裏側に矯正装置が付いているため、無意識に舌で歯を押したとしても違和感があるため舌を反射的に引っ込めるはずです。
このように、前歯を押すクセがなくなると矯正が終った後後戻りするリスクがかなり軽減されるのです。

・矯正装置による怪我のリスクが軽減される

歯の表にブラケットを付けていると、お口の中を怪我してしまうリスクが増えます。
たとえば、口の周りに当たったり押された場合、ブラケットがお口の粘膜に食い込んでしまうためです。
粘膜は弱いので簡単に出血したり傷が出来たりします。
特に、日ごろスポーツをされている方は強くぶつけてしまうことがあるため注意しましょう。
ですが、上側矯正を行うとブラケットが怪我の原因にある可能性が低くなり、たとえ口の周りをぶつけても矯正装置が裏側にあるためお口の中の粘膜に食い込んだりしません。
つまり、日ごろ激しいスポーツを行っている方の場合はお口の中を怪我するリスクが高まるので、裏側矯正の方がおススメです。

最新式の裏側矯正

歯並びをきれいにする目的には見た目をよくすることが求められます。
その場合、表側から目立つ矯正装置だとイメージが悪くなり抵抗がある・・という方は多いです。
また、人に気づかれずに歯科矯正したいという方もいらっしゃるでしょう。
そういった方にとっては裏側矯正は最適な治療法だと言えます。
なお、最新式の裏側矯正にはリンガル矯正と言われるものがあります。
このリンガル矯正の矯正装置の種類にはさまざまなものがありますが、中でもOrmco社のものやTOMY INTERNATIONAL社などが有名です。
これらはどちらも最新式のリンガル矯正装置だと言われています。

まとめ

いかがだったでしょうか?
以前は裏側矯正は見た目には分からないものの、デメリットも数多くありました。
ですが、最新式の裏側矯正ではスムーズに弱い力だけで矯正することができるようになっています。
裏側矯正は表側矯正と比べると時間がかかったり、会話しづらい・・などのデメリットがありましたが、最新式の装置だとそういったデメリットがかなり改善されています。
もし、歯科矯正を行いたいけれど目立つ矯正装置はちょっと・・と思われている方はぜひ裏側矯正を選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか?

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