矯正に不可欠!リテーナーの役割とは

はじめに

長い歯科矯正期間を終え矯正装置がやっと外れた・・と思ったらすぐに新しい装置を渡されてがっかりした・・なんてことをよく耳にします。

この装置をリテーナーと呼び装着している期間も長いので、ストレスのない生活を早く送りたい人にとってはやっかいな存在です。
ですが、矯正後にこのリテーナーをつけるからこそきれいな歯並びを維持できるのです。
ここではそんなリテーナーの仕組みや装着期間、痛みの対処法などについてお教えしたいと思います。
これから矯正をしようと考えている方や、もうすぐ矯正期間が終わってリテーナーを装着しようする方もぜひご参考になさってみてください。

リテーナーとは

そもそもリテーナーとはブラケットとワイヤーを使うマルチブラケットなどの矯正装置を使い歯並びをきれいにした後、保定するための装置のことを言います
矯正装置はあごや歯を動かすものですが、このリテーナーは矯正装置を外した後に動いた歯が元に戻ろうとするいわゆる後戻りを防止するためのもので、歯を動かさないようにする装置です。
歯が動くのは矯正装置により歯の周りの骨が矯正装置によって力がかかるために溶け、その隙間に新しい骨ができる・・が繰り返されて起こります。
ですので、歯が動いた後も周りの骨は強固に詰まっておらず不安定です。
また、歯と歯ぐきとを結合している繊維は簡単に変化しないので、新しい歯のある場所から元の位置に引き戻そうとします。
つまり、矯正装置を外した後の歯の周りの骨や歯ぐきの繊維は元に戻ろうとするため不安定な状態なので、矯正が終ったらリテーナーを使ってしっかり保定し、正しい位置に歯を固定しなくてはなりません。

リテーナーの仕組み

リテーナーはブラケット装置などとは違い、外せるものも多いです。
一般的なリテーナーのタイプとしては外側の歯に沿ったハリガネタイプのものや、歯の裏側に沿っているレジン製のプレートなどがあります。
矯正が終った歯を正しい位置に維持し、一つ一つの歯の揺れをある程度許しながら新しい位置になじませ、最終的に正しい位置でしっかり機能できるようにしていきます。

装着期間

さて、リテーナーには取り外しのきかないものとできるものがあります。
種類によっても違いますが、つけ始めた頃は食事以外はずっとつけたままにします。
ブラケット矯正中は食事制限が多少あることがありますが、リテーナーは食事の際に外せるので自由に食事ができます。
とは言っても、リテーナーの種類により制限されているものもあるためしっかり確認しておきましょう。
なお、正治療が終ってから1年程度は歯が戻ろうとするため、取り外せるリテーナーであっても口に付けたままにする必要があります。
リテーナーを装着しはじめて1年ほど経ったら少しずつ歯の位置が落ち着いてくるため、定期的にクリニックで経過観察してもいながら少しずつ外す時間を増やしていきます。
最初のうちは食事だけ、さらに○時間・・など、最終的には寝ている間だけつける・・などとします。
リテーナーをつけておく期間は矯正装置をつけていた期間と同じくらいで、一般的に2~3年程度だそうです。
リテーナーを外した後も後戻りしてしまうことがあるため、きれいな歯並びを維持するためにはリテーナーをさらに長期間装着しておくこともあります。

リテーナーが痛い時の対処法

どこかに当たって痛い場合

歯ぐきや口の中のどこかにリテーナーが当たっていて痛い場合があります。
本来リテーナーは痛みのないものですが、特定のところが痛んだり、違和感がある場合にはクリニックで早めに診てもらうことをおススメします。
痛いままでいるのは苦痛でしょうが、何日間も外しておくことで歯の位置が戻ろうとしてしまうため、早めに受診しましょう。

慣れるまでは痛みがあることも

中には歯の移動の時のようにリテーナーを設計していることもあるそうです。
本来、リテーナーとは歯科矯正後の形に合わせて作られていますので痛みや違和感はほとんどありません。
ただ、患者さんの要望などの理由によって左右されることもあるようです。
違和感や痛みが出ることもあるのでクリニックできちんと確認しておきましょう。

装着の期間があいて歯が動く

リテーナーを数日間外したままでいると、歯が動くため合わなくなってしまうことがあります。
しばらくの間つけていると痛みが消えることもありますが、大きく動いている時は再度リテーナーを作成する必要が出てきます。
別に費用がかかるため、決められた時間きちんとリテーナーをつけておくようにしましょう。

リテーナー装着時に注意すること

洗うのは歯磨きの時だけ

柔らかい歯ブラシを使っておおまかに汚れを落とした後、専用の洗剤で毎日ケアしましょう。
手入れをいい加減にしていると細菌が繁殖してしまい歯周病や虫歯になったりします。
ケアの仕方は種類によって違うのでクリニックで教えてもらいましょう。

ガムを食べない

リテーナーはガムと付きすい性質のため、装着している間にガムを食べるとクリニックで取ってもらわなければいけなくなったりします。
また、自分で取ろうとしてリテーナーを壊してしまうこともあるため、装着時のガムは絶対に避けましょう。

食事中は外す

基本的に食事前にリテーナーは外して食事後、お口の中が清潔になったら装着するようにしましょう。

壊れたまま使わない

壊れたリテーナーを使っていると、動いた歯が戻ってしまうことがあり治療が無駄になることがあります。
さらに、壊れたまま使うことで口の中に傷ができたりすることもあります。
軽いものならクリニックで修理ができますが、ひどい破損の場合には作り直す必要があるため丁寧に扱うようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?
歯科矯正とリテーナーとはセットだと考えると、しっかりリテーナーをつけておくことが必要です。
ケア法や装着期間に疑問があったり痛みがある場合はクリニックで早めに相談していただき、快適にリテーナー生活を送るようにしてくださいね!
リテーナーを外した時にはきっと理想的な歯並びが手に入れられるはずですよ!

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