下がった歯茎を戻す方法

はじめに

歯ぐきが下がったと感じている方はいらっしゃいませんか?
歯ぐきが下がってしまう最大の原因に加齢が挙げられます。
日ごろきちんとケアを行えば歯ぐきが老化するのを防止できますし、今までよかれと思って行っていたことが歯ぐきを下げる原因になっていることもあります。
ここでは歯ぐきが下がる原因や治療、ご自分でできる予防法などについてもお教えしましょう。

歯ぐきが下がる原因

歯ぐきが下がることを歯肉退縮と呼びますが、毎日ちゃんとブラッシングなどのケアをしていれば進行を遅らせることができますが、それでもなお歯ぐきが下がる場合には次のような原因が考えられます。

  1. 加齢

    若いうちはケアをきちんと行っていなくてもはっきり見た目に影響がないかもしれませんが、歯ぐきは10年で2ミリ程度下がると言われているので、20代と50代を比べると6ミリ程度下がることになります。

  2. 噛み合わせ

    意外に思われるかもしれませんが、噛み合わせも歯ぐきが下がる原因になります。
    強く噛み合わさっている場合には歯ぐきが痩せ歯根部が見えてくることがあります。

  3. 誤ったブラッシング

    間違った力の入れすぎや磨き過ぎにより歯ぐきが痩せてしまうこともあります。
    虫歯を防ごうと力を入れてゴシゴシ磨く方もいらっしゃいますが、力を入れすぎると歯ぐきが削れてしまうので、歯ぐきの老化につながります。他に、大きく動かしすぎたり、歯間ブラシを無理やり通そうとするなどすると歯ぐきが傷み、下がる原因になるようですね。力をさほど入れなくても正しいブラッシング法によって、プラークをきれいに落とすことは可能です。力を入れて無理に磨こうとはせず、優しくマッサージするように磨きましょう。

  4. 歯並びが悪い

    歯並びの悪さも歯茎が下がる原因になるというから驚きです。歯はあごの骨の中に埋まっているため、あごの骨と歯の大きさのバランスが悪く凹凸があるとあごの骨から押し出されるので歯ぐきが下がります。なので、歯ぐきの外に押し出された八重歯などは加齢とともに歯茎が下がってしまうのです。

  5. 差し歯やインプラントによるもの

    差し歯やインプラントを入れたばかりなのに歯ぐきが下がる、クリニックで指導を受けた通りマウスガードをつけているのに下がってしまう・・などの場合には歯と歯ぐきを支えている組織に問題があることがあります。一概にどうとは言い切れないため、気になる場合はクリニックで相談するといいでしょう。
    ただ、差し歯やインプラントをすることで歯ぐきが下がってしまうということはないので安心しましょう。

  6. 歯ぐきが薄い

    歯ぐきが薄いというだけで下がることはありませんが、歯ぐきの厚みがあまりない方が歯磨きを行う際に強くゴシゴシ磨き過ぎていると歯ぐきが下がってしまうことがあります。
    もし、歯ぐきが薄いと言われた場合には歯磨きの際の力の入れ具合に注意しましょう。

下がった歯ぐきの治療法

大きく下がってしまった歯茎を日ごろのケアだけで元に戻すことは難しいでしょう。
ですが、下がった歯ぐきを治療するための方法はあります。
ここではそんなクリニックでの治療法をご紹介しましょう。

  1. 歯周病を改善する

    歯ぐきが下がってしまう最大の原因は歯周病だと言われているため、もし歯周病なら再生などを行う以前に歯周病の治療を受けましょう。

  2. 噛み合わせの調整

    一部の歯が押し出されているようになっていて強い力がかかっている場合には噛み合わせを治せば少しずつ歯ぐきが戻ることもあります。

  3. 歯槽骨を再生する

    歯周病により歯の土台になっている骨が後退しているケースでは、同時に歯ぐきも下がると言われています。ですので、歯槽骨を再生できれば歯ぐきが上がる可能性がありますが、それを歯周組織再生法と言います。エドムゲインと言われるたんぱく質を使い歯槽骨を再生していきますが、あまり大きく後退している場合には不可能なこともあります。

  4. 歯ぐきの組織を移植する

    大きく歯ぐきが下がってしまっている場合に元通りの状態に戻すことは難しいですが、移植手術によって治療が可能です。
    他の歯ぐきを切りとり下がったところに移植する方法で、保険が使える場合もあり3割負担の方で15,000円程度で治療できます。

  5. 歯を矯正する

    歯を矯正することにより歯並びをきれいにして大きく外側に力がかかる歯の負担を軽くできれば歯ぐきが下がるのを防げます。また、部分的な矯正も可能なのでクリニックで相談してみましょう。

歯ぐきが下がるのを防ぐ方法

大きく下がってしまった歯ぐきはよほどの処置をしないと完全に元通りにはできませんが、少し位であれば日ごろのケアで治ることもあります。

ブラッシング

歯ぐきが下がる原因の一つに硬い歯ブラシで磨いたり、強すぎるブラッシングにあると言えます。
それを改善すれば歯ぐきが下がるのを防止できますので、小さな力で毛先の細い歯ブラシで歯磨きするようにしましょう。

継続したケア

歯ぐきが下がっている程度が軽ければ上でご紹介した方法で元に戻ることもあります。
ですが、歯ぐきが回復するには数年程度かかる場合もあるため、継続したお口のケアが大切だと言えますね。

クリニックでのクリーニング

日ごろしっかりと歯磨きしていてもご自分のケアだけでは汚れがついてしまうもの。
3か月に1回程度はクリニックで定期的にクリーニングを受けていただき、ブラッシングでは落としきれない汚れを落としてもらうといいでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?
歯ぐきが下がる原因や治療法や防止法などについてご紹介しました。
歯ぐきが下がってしまい困っている方はさまざまな治療法があるため、クリニックで最も適した治療を受けることをおススメします。
特殊な治療が必要な場合には歯周病専門のクリニックへ行くとより安心して治療が受けられます。
また、軽度の歯ぐきの下がりや歯磨きが原因で起こっているものについてはセルフケアだけで元通りになることもあるため、これを機会に日ごろのお口のケアを見直してみてはいかがでしょうか?
きっと、ここでご紹介したケアを行うことで、歯ぐきの下がりが改善されるに違いありませんよ!

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