はじめに
みなさんはお子さんの歯並びについて何か気になることはありませんか?
子どもの歯科矯正はあごの成長や形を正しくできるメリットがありますが、一時的に虫歯になりやすかったり、見た目が悪くなるなどのデメリットもあるものです。
ここでは子どもの歯科矯正について詳しくお伝えするとともに、注意するべき点についてもお教えします。
ぜひ、ご参考になさってみてくださいね!
子どもの歯科矯正のメリットとは
そもそも子どもの歯科矯正のメリットとはどういったことがあるのでしょうか?
・抜歯のリスクを軽減できる
あごの成長を正しくできたり、あごを広げることができるので、歯を抜かずに矯正治療できるのもメリットです。
ただ、歯並びは永久歯の幅とあごのバランスによって決まるので、お子さんのお口の中の状態によっては歯を抜く場合もあります。
・歯並びの悪い歯を少なくできる
永久歯が生えてくる場所を正しくできたり、噛み合わせが悪いのを改善することが可能です。
・手術せずに済む
あごが発達する時期に噛み合わせが悪いまま放置すると、あごの形が悪くなり手術する必要が出てきます。
ですが、早く歯科矯正を行って噛み合わせを改善できればあごの成長のバランスがよくなるため手術するリスクを軽減できます。
・コンプレックスを解消できる
目立つところの噛み合わせや歯並びをよくすることでお子さんのコンプレックスを解消でき、精神的にストレスなく成長できます。
・あごや歯への負担が軽減できる
噛み合わせや歯並びを早いうちから治療すれば、生え変わりの時期の噛み合わせの悪さが原因によるあごへの負担や、歯のすり減りなどをなくすことが可能です。
子どもの矯正治療の重要性
では、お子さんの矯正治療の必要性とはどういったことなのでしょうか?
よく、乳歯の頃は歯並びがきれいだったのにあごが小さいから永久歯が生えてきてから歯並びが悪くなった・・と言う方がいらっしゃいます。
でも、これは本当のことなのでしょうか?
実際は歯の大きさが大きめのお子さんがおられても、大きすぎる方はそうはいないのです。
極端に大きなお子さんもいらっしゃいますが、一般的には平均値か少し大きい程度だと言われています。
ですが、親御さんの言うことが間違っているということではなく、あごの発達する時期より以前に大人の歯が生えてしまうとあごの骨の中に収まらなくなるのです。
お子さんの顔の大きさに対し、前歯だけがとても大きく見えることがあります。
これは歯が大きいということではなく、顔が小さいため歯がとても大きく見えてしまうからです。
つまり、歯が永久歯に入れ替わるのは遅い方がいい・・ということになりますね。
生まれて子どもは常に発達、成長しているため体の部位により成長の時期のピークが若干違っています。
上のあごは頭蓋骨と接しているため脳が発達する第一次成長期に発達し、下のあごは手足の骨と性質が似通っているため背が伸びる第二次成長期に発達すると言われています。
つまり、上下それぞれのあごが大きくなる時期にタイミングをうまく合わせることで、受け口や出っ歯の矯正治療を始めることで治療効果をアップできます。
子どもの矯正治療を始める最適な時期
お子さんの矯正治療を始めるのに最適な時期についてはさまざまな考え方があり、早ければ早いほどいいと言われることもありますが、実際は乳歯の間に行うのが最善だと言われています。
つまり、乳歯から永久歯に生え変わる6~10歳程度に始めるのがベストでしょう。
乳歯の時期から治療を始めることで、将来本格的な治療を行う時に向けての最善の準備ができるからです。
永久歯が生え揃ってから始めてしまうと、歯を移動させるスペースを確保するため抜歯する必要が出てきてしまうからですね。
もし、お子さんの抜歯に抵抗がある方はその可能性が低い乳歯の頃から矯正治療を行うといいでしょう。
乳歯を矯正することはあごを調整するための治療とも言え、あごを広げる装置を使ってお口の中の環境を整えたり、舌の癖を治療したりできるため隙間なく永久歯が生えるための土台作りと言えます。
子どもの矯正治療の注意点
では、お子さんに矯正治療を受けさせる時の注意点とはどういったものがあるのでしょうか?
注意点も把握しておくことでトラブルを防ぐことができるため、ぜひ知っておきましょう。
・虫歯になりやすい
矯正治療中は矯正装置に食べもののカスが残りやすいので、歯周病や虫歯などのトラブルがおきやすいと言われています。
クリニックで歯磨き指導を受けていただき、毎日きちんと正しい歯磨きを行うようにしましょう。
・調整はクリニックに任せる
お子さんが矯正装置を付けている間に折れたり曲がったりする場合があります。
ワイヤーは柔らかい金属でできているためお子さんでも直せそうに思いますが、自分で直すのは絶対にやめましょう。
クリニックで調整してもらうようにしましょう。
・治療開始後に痛みがある
矯正装置を付けてしばらくの間は痛みがどうしても起きてしまいます。
場合によっては数日程度は強い痛みが起きることも多いです。
ただ、どのような場合でも数日程度でおさまってくるため心配する必要はありません。
万が一1か月以上痛みが続く場合はクリニックに伝えるようにしましょう。
・食べものに気を配る
矯正治療中のお子さんの食べものに気を配るようにしましょう。
ガムやキャラメルなどの粘着性の高い食べものは貼りつきやすいため避けた方が無難です。
また、硬いおせんべいや氷などは噛んだ時に矯正装置が傷つくことがあるので、お子さんが食べるものには十分注意してあげましょう。
まとめ
お子さんが虫歯などで歯を抜いたり、さまざまな癖などによって歯並びが悪くなるものです。
ぜひ、歯並びが悪くないかどうか早いうちからチェックしてあげましょう。
お子さんの矯正治療はまだ乳歯うちから行うとより効果的です。
もし、お子さんの歯並びで気になることがあったらかかりつけのクリニックで相談していただき、矯正治療を行っていない場合は治療可能なクリニックを紹介してもらいましょう。
ぜひ、ここでご紹介したことを参考にしていただけると幸いです!