インプラントや入れ歯要らずの歯で過ごすためのケア方法

 

はじめに

咀嚼力が落ちるとしっかり食べられなくなります。

食べられるものが少なくなってしまうと、栄養に偏りができるため健康に影響が出てしまい、食事に制約ができるので積極的な行動ができなくなります。

親知らず以外の歯は28本ですが、60歳以上の方の約半分は入れ歯を使っているそうです。

一生健康的な生活を送るためには歯のケアをしっかりと行うことが大切です。

ここではインプラントや入れ歯知らずの歯で過ごす方法についてまとめてみます。

歯をなくす原因とは

では、どうして加齢と共に歯をなくしてしまうのでしょうか?

ここでは歯をなくす原因についてご紹介します。

・歯周病

現在、歯をなくしてしまう最大の原因は歯周病だと言われています。

歯周病の原因は糖分の摂り過ぎやブラッシングがいい加減、生活習慣・・などによるものだそうで、歯ぐきに炎症が起きる疾患です。

歯周病の初期症状としては歯ぐきが腫れたり血が出たりする程度ですが、この段階を歯肉炎と呼んでいます。

ですが、症状が進行すると炎症がひどくなってしまい、歯と歯ぐきとのすき間が広がっていき、歯ぐきがぶよぶよとし始め膿が出てきます。

ここまで進行すると口臭がかなりひどくなると言われており、最終的に歯の周辺の歯ぐきを失うことになりかねません。

・虫歯

虫歯は歯に付着した糖分をえさにして進む病気で、歯に付着した栄養分に虫歯菌が付くことで歯の表面に穴があきます。

この中にも虫歯菌は侵入するため、熱いものや冷たいものなどを食べるとしみてきます。

虫歯菌を放置すると虫歯の穴はどんどんと広がっていき、最終的に神経まで到達するため激しい痛みが起きます。

激しい痛みが治まってしまっても、虫歯が自然治癒したということではなく炎症はおさまってはいません。

最終的に歯を抜くことになります。

歯をなくしてしまうと

では、具体的に歯をなくしてしまうとどういったデメリットがあるのでしょうか?

・栄養の吸収が悪くなる

お口は胃や腸などの消化器官に入り口で、お口でしっかりとものを噛み砕く役割を持っています。

ですが、歯を失ってしまうと、しっかりと食べものを噛めなくなり栄養の吸収が悪くなったり、消化器官への負担が大きくなります。

つまり、歯の本数が少なくなればなるほど全身への悪影響が及びやすいということになります。

・運動能力が落ちる

歯をなくしてしまうと噛み合わせが悪くなり、運動する際に瞬発力が発揮できなかったり、日ごろの生活の中でも運動能力が落ちてしまいスムーズに歩けなくなったりします。

歳を取ってもしっかりと自立した生活を送るには少しでも多く歯を残すことが大切なのです。

・老化が早まる

歯をなくしてしまうと、見た目にも老けて見えます。

さらに、歯をなくすと口元にしわができてしまい老けた印象になりがちです。

見た目が気になってしまうと、外出がおっくうになってしまうことがあります。

つまり、歯を失うと老化が早まるということにつながります。

・認知症が進行する

歯をなくしてしまうと、本来なら噛むことで伝わっていた脳への刺激が少なくなってしまったり、生きる上で楽しみの一つである食事に対する気力が低下したり・・などするため、認知症になりやすかったり、進行しやすくなるそうです。

ある調査によれば、残された歯の本数が少ない方ほど認知症の確率が高いそうです。

つまり、歯を守ることは認知症予防につながるのです。

 

インプラントや入れ歯知らずの歯で過ごすためのケア法

・ていねいなブラッシング

ご自分で行うケアと言うと、歯ブラシを使ったブラッシングが挙げられます。

ほとんどの方が1日に2回以上ブラッシングしているものの、磨き残しがあるのが実情です。

何か食べたらすぐ、プラークの溜まりがちなところを中心にていねいにブラッシングを行いましょう。

・自分に合った歯ブラシを選ぶ

歯ブラシにはさまざまなタイプがあり、大きさや長さ、毛先の形や硬さ・・などが違っています。

ご自分のお口や手の大きさ、歯ぐきなどの状態にぴったり合ったものを選ぶようにしましょう。

なお、クリニックでの定期検診でブラッシング指導を受けていただきご自分にぴったりのものをアドバイスしてもらうのも1つの手ですよ。

・歯ブラシの交換をこまめにする

歯ブラシは使っているうちに古くなり機能が衰えます。

いくら長時間磨いたところでプラークをしっかりと落とすことは不可能です。

理想の歯ブラシの交換頻度は磨く回数やブラッシング法によっても変わってきますが、最低でも1か月に1回程度は新しいものと交換しましょう。

忘れてしまいそうなら、毎月何日に交換・・と決めておくといいでしょう。

・クリニックで定期的に検診を受ける

日ごろのセルフケアに加えてクリニックで定期的に検診を受けることも大切です。

定期検診を受けていれば虫歯や歯周病を早期発見でき、早期治療につながります。

では、クリニックでの定期検診ではどういったことを行うのでしょうか?

1.虫歯のチェック

虫歯は歯の付け根は噛むところだけでなく、歯と歯の間など目には見えづらいところにもできやすいです。

また、いったん治療してもその横から新しい虫歯になることもあります。

素人では分かりづらいためプロの目でしっかりと虫歯をチェックしてもらいましょう。

2.歯ぐきのチェック

歯の周りにある歯周ポケットと言われるところが深ければ深いほど歯周病になりやすいと言われています。

ご自分の歯周ポケットの深さがどの程度かプロにチェックしてもらうといいでしょう。

3.ブラッシング指導

歯や歯ぐきを正しく磨くためには歯磨きのくせや、歯並びに合った磨き方をすることが大切です。

ご自分にぴったり合った歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシの適切な使い方をクリニックで教えてもらうようにしましょう。

まとめ

歯は健康的な生活を送る上で非常に大切なものです。

歯をなくしてしまうと、全身にさまざまな悪影響が起こることが分かっています。

インプラントや入れ歯知らずの生活を送るためには日ごろのセルフケアに加えクリニックでの定期検診が重要です。

ぜひ、今まで歯のケアをおろそかにしていた・・と思われる方は今日からできることを始めてみませんか?

TOP