はじめに

以前は八重歯はかわいいなどと言われる時代もありましたが、実際に八重歯があると歳を取るにつれ見た目が悪くなったり、噛み合わせが悪くなったり・・などトラブルが多いです。

ここではそんな八重歯が引き起こすお口のトラブルについてまとめてみます。

八重歯が気になる・・という方はぜひ読んでみて下さいね！

八重歯とは

そもそも八重歯の正式名称は上顎犬歯の低位唇側転位と言い、犬歯が八重歯になりやすいためこう呼ばれるようになったと言われています。

分かりやすく言うと、あごの犬歯が前に出ている場合、その歯のことを八重歯と呼ぶわけですね。

八重歯になる理由

では、八重歯になる人とそうでない人がいるのはどうしてなのでしょうか？

その理由はあごの骨の大きさに深く関係しています。

乳歯から永久歯に生え変わる際、あごが小さい人や十分に成長しなかった場合に犬歯が正しい位置に生えるためのスペースが不足するため、後で生えてきた犬歯が外に押し出されてしまう場合があります。

この歯のことを八重歯と呼ぶわけです。

最近では食生活の変化などによってあごが小さい人が増えたため、永久歯が生えるためのスペースがなくなったことから歯が正しい場所に生えなくなることが多いです。

八重歯が引き起こすお口のトラブル

ブラッシングしにくい

八重歯があると当然歯並びが悪いということになります。

そうなると、ブラッシングしにくくなるため歯並びがいい人以上にきちんと歯磨きしないと、歯周病や虫歯などになりやすくなります。

他の歯に負担がかかる

そもそも犬歯の役割には他の歯にかかる負担を軽くするものがありますが、この犬歯が八重歯だとその働きがなくなるため他の歯に負担がかかってしまい知覚過敏になることがあります。

口の中をけがしやすい

犬歯がとがって八重歯になっている場合、生え方によっては舌や歯ぐき、唇などを傷つける可能性があります。

さらに、その傷によって口内炎になってしまうこともあります。

歯ぐきが下がる

八重歯は前に飛び出しているためその部分は歯ぐきが薄くなっています。

つまり、ブラッシングの際に力が入ったり歯周病になった場合、他の歯より歯ぐきが下がってしまい歯が長く見えることがあります。

若い頃に魅力的に見えた八重歯が歳を取ると共に魅力的でなくなる理由はこのせいです。

つまり、若い頃は魅力的だと感じる八重歯でたっても歳を取るとそう見られなくなるため、早めに治療しておくことをおすすめします。

お口の中が不潔になる

八重歯だと犬歯が出ているため口が閉じにくくなってしまい、口を開けっぱなしにしがちになります。

お口の中の細菌は口を開けていればいるほど増えると言われているため、結果的にお口の中が不衛生になります。

歯周病や虫歯になりやすい

八重歯に限ったことではなく歯並びが悪い場合、歯ブラシが届きにくくなるため磨き残しが起きやすく、歯周病や虫歯になりやすくなります。

つまり、歯周病や虫歯を防止するためにも、歯並びをきれいにすることは重要だと言っていいでしょう。

八重歯の治療法

矯正できるか確認する

八重歯が犬歯の場合、一般的に歯を抜くことはしないようです。

その理由は他の歯と比べて犬歯は根っこが深くしっかりしているからです。

犬歯は歯の中で寿命が比較的長い歯なので、その犬歯を優先的に抜いてしまうことは少ないです。

噛み合わせに無関係に見えても、犬歯を抜くと歯並び全体が悪くなり噛み合わせが悪化する可能性があります。

もし、クリニックで犬歯を抜歯すると判断した場合、念のため他のクリニックでも診てもらうようにしましょう。

歯はいったん抜いてしまうと元通りにはできないので、抜くと言われてもうのみにしないようにしましょう。

歯を抜くという選択肢は最終的なものと考え、まずは矯正治療できるかどうかを診てもらいましょう。

ただ、八重歯が歯ぐきの中に埋まっている場合や、変な位置から生えてきている場合には抜歯する可能性が高いです。

他の歯を抜いて矯正する

他の歯から外れた位置にある八重歯を正しい位置にするため、他の歯を抜いて矯正治療することもありますが、外れ方が大きければ大きいほど治療期間が長くなるのは間違いなさそうです。

抜歯する際、神経のない歯や虫歯が最優先となることも知っておきましょう。

八重歯を抜く

また、矯正治療を行わず八重歯を抜いてしまうこともあります。

そういったケースでは八重歯と他の歯にすき間がないことが条件ですが、八重歯を抜くと歯並び全体のバランスが乱れるため歯科医師としっかり相談しましょう。

他に、八重歯を抜歯するデメリットとしてはどういったものがあるのでしょうか？

犬歯には奥歯が食べものをすりつぶす際にあごの運動を支えるという役割があるので、他の歯に比べて根っこが丈夫で寿命が長いと言われています。

こういった大切な歯を健康な状態にも関わらず抜いてしまうので、歳を取ってからお口の健康に悪影響があることがあります。

また、八重歯を抜くと他の残された歯の位置が動いてしまうことがあるため、歯を抜かない矯正治療と比較すると治療期間が長引くことがあります。

すき間を差し歯で埋める

八重歯や周りの歯を削ったり抜いたりした後、差し歯にすれば歯並びが美しくなります。

矯正治療に比べて費用も安く済み期間も短いメリットがあります。

ただ、抜いたり削ったりする必要があるため健康な歯には不向きです。

なお、差し歯をする際の素材としてはジルコニアやセラミックなどさまざまなものがあります。

できるだけ早く八重歯を治療したい・・という人におすすめの治療法がこの治療法です。

まとめ

八重歯がお口の中にもたらすトラブルや、八重歯の治療法などについてまとめてみました。

八重歯は一見魅力的に見えますが、実際にはお口の中にさまざまなトラブルを引き起こすことがお分かりいただけましたか？

また、治療法にもさまざまなものがあり、ご自分に合った治療を選ぶことができます。

もし、八重歯でお困りなら信頼できるクリニックで相談していただき、治療法や費用などについても説明してもらってみて下さい。

きっとあなたに最適な治療法を提案してくれるはずですよ！