歯が折れた時にすぐにとるべき行動とは!?

はじめに

みなさんは歯が折れてしまった時の応急処置法をご存じですか?
一般的に、スポーツ中にぶつかって歯が折れたり転んで歯が折れたりした場合、どうすればいいのか分からないものです。
まずは、折れた歯を探すことが大切です。
ここでは歯が折れた時に行うべき対処法についてご紹介しますので、ぜひご参考になさってみてください。

歯が欠ける原因とは

歯が欠けてしまう原因には次のようなものが挙げられます。

虫歯によるもの

見た目は大したことがなく小さな穴が開いている程度の虫歯であっても、実際には歯の中で大きく進んでしまっているものがあります。
痛くないから放っておこうとそのままにしていると、歯がもろくなってしまうため、食事の際など欠けたり割れたりすることがあります。

酸蝕歯によるもの

酸蝕歯とは食品に含まれている酸により歯が溶けてしまう状態のことを言います。
人間の歯は表面からハイドロキシアパタイトという成分が溶け出してしまう脱灰と、それを中和しようとする再石灰化を繰り返しています。
ですが、脱灰と再石灰化のサイクルが乱れてしまうと口の中の酸性度が強くなってしまい、歯が黄色くなってしまったり薄くなって欠けたりします。
ここまでくると、再石灰化によって自然に治癒することはありえません。
原因となっている酸を摂るのをやめ、クリニックで治療を受けましょう。

けがや事故によるもの

スポーツの時に顔に衝撃を受けたり、転んで顔を打ったりした時、交通事故などで歯が欠けることもあります。

歯に負担がかかりすぎることによるもの

寝ている間に歯ぎしりする、トレーニングやスポーツをしている時に歯を食いしばる・・などの場合でも歯が欠けることがあります。

歯が折れた時の対処法

◇折れた歯を保存する◇
けがやスポーツなどで歯が折れてしまった場合、歯が見つかれば拾って保管しましょう。
あまりに小さくなってしまった場合は別にして、できればすべての破片を取っておきましょう。
なお、欠けてしまった歯の保存方法として生理食塩水に浸しておくことが理想的です。
この生理食塩水とは人間の体内の成分と同じ塩分濃度で、これに浸けておくことにより体の中と同じ状況に保つことができます。
ですが、一般的にこの生理食塩水があるとは限らないので代用できるものとして牛乳があります。
牛乳は生理食塩水ととても似た成分なので、歯が欠けてしまった時には牛乳に浸してクリニックを受診しましょう。

かかりつけのクリニックに連絡する

すぐにかかりつけのクリニックに連絡して状況を伝えるようにしましょう。
かかりつけであれば応急処置してくれるはずです。
また、もし休日や夜間であれば夜間休日診療所に連絡しましょう。
大切なことは歯が抜けたり欠けたりした場合、クリニックで処置を受けることです。
歯が欠けてから処置をするまでの時間が短いほど歯を元通りにできるからです。

頭を打っていたら脳外科を受診する

歯も重要ですが、もし頭を打っていたら脳外科などを受診することが最優先です。
頭の中を出血している場合命に係わるからです。

歯が折れた時の治療法

前歯の4分の1が欠けた場合

この場合の治療期間は1~2か月程度です。
まず、折れた部分の処置を行い、材料を接着するための土台を作っていきます。
さらに、形を整えたところの型取りをし、それを元に折れた部分を補てんするための差し歯を作成し、装着したら終了です。

前歯の半分以上が折れた場合

折れた歯の応急処置をしますが、神経に伴うものが多いです。
さらに、材料を接着するための土台を作り、コア形成という土台作りが必要になることがほとんどです。
形を整えたところの型取りをし、それを元に折れたところを補てんするための差し歯を作成します。
完成した歯を装着すれば終了です。

歯が折れたときやってはいけないこととは

歯が折れてしまった時の応急処置で大切なこととはどういったことなのでしょうか?
歯が折れた時に絶対やってはいけないことについてここではご紹介しましょう。

そのままにしておく

少しでも歯が欠けてしまった場合そのままにせず、クリニックを受診しましょう。
もし、そのままにしておくと欠けてしまったところから刺激を受けやすくなり、しみたり痛みを感じることがあります。
また、歯面が弱くなっているため虫歯になりやすいです。
歯の欠け方にもよりますが、欠けた部分が鋭い場合は舌やほおが傷つくこともあります。
そうなると、口内炎や傷の原因になったりします。
さらに、継続的に刺激が続くと細胞ががん化してしまいますので、注意しましょう。
もし、欠けてしまった原因が虫歯の場合にはさらに大きくなることがあります。
それまで痛みがなくても痛み出したり続いたりします。
なお、虫歯が神経まで届いている場合には神経を取ったり、歯根の周辺に膿が溜まることもあります。

自分で削る

少しくらいならいいだろうと勝手に判断し、やすりなどを使って削るのはやめましょう。
噛み合わせのちょっとした変化によりバランスが崩れるからです。

代わりのものを詰める

欠けたことで穴が大きくなってしまい会話や食事に支障が出たとしても、代わりのものを詰めるのはやめましょう。

指で触ったり破片を取る

欠けているところが大きくて少し引っ張れば取れそうだという場合でも、自己判断で触ったり取ろうとするのはやめましょう。
もしやってしまうと、その後治療を受ける際に悪影響を及ぼすことがあります。
また、治療費や治療期間も大幅に変わってしまうことがあるので、忙しくても必ずクリニックを受診するようにしましょう。

まとめ

歯が欠けることを予想できる人などいないでしょう。
突然歯が欠けてしまうことが大半だと言えます。
もし、かかりつけのクリニックの診療時間内でなくても夜間休日診療所などがあるので、ご自分で接着剤などで付けようとしないでくださいね。
そのようなことをすると、使える歯を台無しにしたり、痛みが起きたりするからです。
また、歯が折れないよう日ごろから歯を強くする生活を送ることも大切です。
歯を強くする食事をしたりなど、毎日の生活で工夫してみて下さいね!

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