インプラント治療を検討する際に必ず知っておくべき注意点

はじめに

歯をなくしてしまった時、その代わりにあごの骨に人工歯根を埋め込むインプラント治療が行われることが増えてきました。
この治療はメリットが多いのですが、インプラントを埋めた後は食事や生活の上で気を付けることがたくさんあります。
インプラント治療を検討する際にはこういったことを知っておく必要があるので、ここでは知っておくべきことをまとめてみました。
インプラント治療を検討している方はぜひご参考になさってみて下さい。

インプラントとは

そもそもインプラントとはなくしてしまった歯の部分に人工歯根を埋入する治療でこの人工歯根はねじとなっており、あごの骨に固定していきます。
人工歯は被せものと言われていて、ねじを隠すために装着つまり審美性を高めるために使われています。
人工歯を装着することで上下の噛み合わせがよくなりますが、噛み合わせが悪い場合は他の歯を使い、調節しながら最適な歯に仕上げていくものです。

インプラントのメリット

では、具体的にインプラントのメリットにはどういったものがあるのでしょうか?
インプラントにはメリットが多くありますが、まずは噛む力が回復することが挙げられます。
インプラントが行われる前は主にブリッジや入れ歯が中心でしたが、これらは残った歯で補う必要がありました。
ですが、インプラントなら他の歯に負担をかけずに噛む力が回復できます。
つまり、天然の歯のように噛む力を回復できるのがメリットです。
違和感なくそれまでのようにしっかりと食事ができるのは患者さんにとって大変ありがたいでしょう。
さらに、インプラントならガタガタすることがないのもメリットです。
インプラントにするとがたつくのでは?と思われる方が多いですが、インプラントの歯根部は固定性に非常に優れているためガタガタすることがありません。
どのような硬いものでもしっかりと食べられるのがメリットです。

インプラント治療を検討する前に知っておくべきこと

・インプラント治療には検査が必要不可決

インプラント治療を安全に快適に行うためには前もってCTやレントゲンなどを使って検査する必要があります。
また、骨の量や密度などもしっかり調べる必要があります。
あごの骨に人工歯根を直接埋め込む治療なので、骨の状態は非常に重要だからです。
患部の型取りや血液検査、その他の検査機器を使って精密検査を行って、必要なら増骨手術を行うこともあります。
また、虫歯や歯周病の治療の他検査には時間がかかるので、手間がかかるな・・と思われるかもしれません。
ですが、きちんと検査を行うことで結果的に患者さんに最適な治療を行うことできます
インプラント治療は歯を失った時の治療の中で最も負担の少ない治療であり審美性や噛み合わせもいい治療法なので、メリットを活かすためにもしっかりと事前治療や精密検査を受けるようにしましょう。

・食事の際の注意点

インプラント手術後傷口は縫合されるのですが、何らかの理由で傷口が開いてしまうとそこに雑菌が入り感染の原因にあることがあります。
ですので、手術後しばらくの間は傷口が食事によって開かないように注意しなければなりません。
インプラント手術後数日間は噛まずに食べられるようなもの、たとえばスープやヨーグルト、雑炊やおかゆ・・などといった柔らかいものを摂るようにしましょう。
温度も熱すぎずぬるいものにしておきましょう。
また、手術後しばらくの間は傷口と逆側の歯で食べるようにすることも大切です。
仮歯を入れていたとしても、使わない方が無難です。
さらに、手術後は痛みや出血、腫れの原因となる熱いもの、硬いもの、辛いもの、刺激物、アルコールなどを摂るのは避けましょう。

・日常生活での注意点

手術後数日間は激しいスポーツをすると傷口から血が出ることがあるので注意しましょう。
しばらくは激しいスポーツをするのはやめておき、安静にする方がいいでしょう。
また、お風呂に入る際も湯船に浸かってしまうと血行がよくなり、傷口から血が出ることもあります。
数日間は湯船に浸からずシャワーで済ませましょう。
たばこについては毛細血管が収縮してしまうので血行が悪くなり傷が治癒するのが遅れたり、インプラントと骨が結合するのが遅くなったりします。
ですので、歯科医師から言われた期間を守って禁煙を行いましょう。
このように、インプラント手術を行った後数日間は少々不便なこともあるかもしれません。
ですが、それが過ぎると食事もそれまで通りできるようになるため我慢しましょう。
インプラント治療後どんなに快適な生活が待っているかをイメージしながら、手術後数日間はゆったりと過ごすようにしましょう。

・歯磨きの際の注意点

また、歯磨きの方法にも気を付ける必要があります。
手術後2週間程度の間に使用する歯ブラシはインプラント手術後専用のものを使うといいでしょう。
毛先が柔らかい歯ブラシなので安心です。
ほとんどのケースでクリニックが用意してくれるようですね。
歯の磨き方についてですが、歯ブラシを握りしめるのではなく鉛筆を持つように指先だけで持ちましょう。
この持ち方で持つことで歯ブラシにかかる力が軽減できます。
さらに、歯ぐきに傷が付かないよういつもより軽く優しく汚れを落としていきます。
ゴシゴシこすりつけるように磨くのは避けましょう
また、インプラント手術を行ったらうがいをし過ぎるのにも注意しましょう。
歯科医師からうがい薬を出されたら、それを使ってやさしくうがいをするようにしましょう。
何よりもまず、歯科医師の指示通りに生活するようにしましょう。
同じインプラントの手術であっても、使うインプラントの素材や手術する場所、使う歯の本数などによって手術後の注意点やケア方法が違ってきます。
まずは歯科医師から言われた通りのケア方法や歯磨き法を最優先にしていただくことが大切です。

まとめ

インプラント治療を検討する際に知っておくべき注意点についてまとめてみました。
インプラント治療をしようかどうか迷っている方も多いでしょう。
もし、インプラント治療を受けると決めたら、ここでご紹介した注意点をしっかりと理解していただいた上で、ご自分に最適なインプラント治療を受けて頂きたいです。

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