8020を叶える!歯の健康を守るために重要な習慣とは

みなさんは、8020運動という言葉を耳にしたことがありますか?

8020運動とは、1989年から厚生省と日本歯科医師会が推進している、80歳になっても20本以上の自分の歯をキープしようという運動のことなのです。20本以上の自分の歯があれば、食生活にほぼ満足できると言われています。そのため、生涯、自分の歯で食事が出来る楽しみを味わえるようにという願いを込めて、8020運動が始まったのです。

ここでは、この8020を叶える、歯の健康を守るために重要な習慣についてご紹介します。80歳になっても20本以上歯を残して、会話や食事を楽しみたいという方はぜひ参考にしてくださいね。

歯の健康を守るために重要な習慣

それではさっそく、歯の健康をいつまでも守るために重要な習慣について見ていきましょう。何も難しいことはないので、今日からでも始められるでしょう。

歯と歯茎のブラッシング

歯の健康を守るためには、歯と歯茎のブラッシングがとても重要です。毎日何となく歯磨きをするのではなく、ブラッシングの目的やポイントをしっかり意識して行うことが大切です。

【ブラッシングの目的】

ブラッシングの目的はただ歯を磨くことだけではないのです。もし歯が1本もなくなったとしても、歯茎のマッサージのためにブラッシングを続けることが重要なのです。ブラッシングの主な目的は以下の通りです。

  • 口内に溜まった食べかすや歯垢を除去して、虫歯や歯周病のもととなる細菌の増殖を抑えて、歯石の発生を防ぎます。
  • 歯茎を歯ブラシでマッサージして、血行を促します。

【ブラッシングのポイント】

毎日しっかりブラッシングしているのに、歯石や虫歯、口臭などのお口のトラブルが減らないのは、磨いているつもりでもしっかり磨けていない可能性があります。

歯ブラシを横に動かしながら、歯をゴシゴシと磨いているだけでは、汚れがしっかり落ち切らないうえ、歯がダメージを受けてすり減ってしまう場合があります。ブラッシングのポイントを意識して、正しい方法で効果的に歯を磨いていきましょう。

ブラッシングのポイントは以下の通りです。

  • 歯ブラシを鉛筆のように軽く持ちます。
  • 歯ブラシは、歯と歯茎の間に45度の角度で当てましょう。
  • 2~3㎜の幅で、軽く小刻みに20回程度動かしましょう。
  • 特に歯垢がつきやすい歯と歯茎の間は念入りに磨きます。

デンタルリンスとマウスウォッシュを活用する

デンタルリンスとマウスウォッシュは、どちらも口に含んでうがいをしながら口腔ケアを行います。この2つは似ているのですが、用途は異なるので注意しましょう。

【デンタルリンス】

デンタルリンスは口臭や口内の乾燥の予防、保湿や清涼感を得ることなどを目的に開発されたものです。

デンタルリンスを口に含み、20~30秒程度うがいをして吐き出すと、口の中が非常にさっぱりとします。使用後は、水で口をゆすぐ必要はありません。デンタルリンスは、歯磨きの仕上げや就寝前に使用すると効果的ですが、歯垢や汚れはブラッシングしないと取れないので、歯磨きの代わりにはならないのです。

【マウスウォッシュ】

マウスウォッシュは液体歯磨きとも呼ばれていて、歯磨きの際に使います。適量を口に含み、20~30秒程度うがいをした後に吐き出します。その後、歯ブラシでブラッシングをして最後は水でうがいします。

マウスウォッシュは液体なので、口の中の隅々までしっかりいきわたらせることが出来るのです。また、研磨剤が含まれていないので、歯の表面を傷つける心配がありません。しかし、茶渋や煙草のヤニなどは、研磨剤の入った歯磨き粉の方がよく落ちるでしょう。

デンタルリンスやマウスウォッシュは、それぞれの用途をよく理解して、効果的に利用することが大切です。

電動歯ブラシの活用

虫歯や口臭、歯周病予防のためのプラークコントロールとして、電動歯ブラシの使用が効果的です。電動歯ブラシは、通常の歯ブラシよりも重く、値段が高いというデメリットがありますが、手磨き用の歯ブラシの半分程度の時間で、手磨き以上の爽快感が得られるのです。

また、毛先が歯茎のきわまでしっかり入り込むので、効果的な歯磨きができるでしょう。

そんな電動歯ブラシは、機能や電動歯ブラシの動きによって色々な種類があるので、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。

【従来型電動歯ブラシ】

従来型の電動歯ブラシは、ブラシヘッド全体が電気の力によって、横や縦に振動するタイプや、ヘッドが回転するタイプがあります。毎分、3000~7000回程度で毛先が振動していきます。

【音波歯ブラシ】

音波歯ブラシは、従来型の電動歯ブラシに比べて高速で、毛先が毎分3万回ほどの速さで振動するのが魅力です。

【超音波歯ブラシ】

超音波歯ブラシは、ブラシの内部に超音波が発生する装置が内蔵されているのです。振動は微弱なのですが、音波に比べて高い超音波のパワーで、細菌のつながりをしっかり断ち切り、歯の表面から歯垢をはがれやすくしていきます。

※電動歯ブラシを使った歯磨きに研磨剤の入った歯磨き粉を使うと、電動のパワーで歯の表面が削れてしまうことがあります。そのため、歯磨き粉は電動歯ブラシ専用のものを使用するようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?

80歳までに20本以上、自分の歯を保つための習慣はしっかりと理解できましたか?

虫歯や歯周病などのお口のトラブルは、しっかりと口腔ケアを行い、不具合を歯科医院で治療することで改善できます。

食べることは、精神的にも肉体的にも、生きる喜びにつながるでしょう。食事が美味しく感じることが出来ると、気力も回復するでしょう。寝たきりで反応がほとんどないような方でも、しっかりとケアをして口内がキレイになれば、粘膜がピンク色によみがえり、表情も明るく変化します。

また、命を脅かす危険のある「誤嚥性肺炎」の予防にもつながります。

正しい口腔ケアは健康面だけではなく、精神面への影響が大きく、生活の質を向上させる大きなポイントとなります。お口は、イキイキとした生活を送るために大切な器官なのです。身体と心の健康を生涯維持するためにも、毎日の正しい口腔ケアを習慣化することが大切です。

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