美しい歯を守るための予防歯科の重要性

はじめに

毎日きちんと歯磨きをしていれば歯周病や虫歯を防止できる・・と思っている方は多いでしょう。
ですが、歯磨きだけで歯周病や虫歯を防止できるとは限っていません。
お口の中の状態は人それぞれ違うため、ご自分で行うケアだけでは不十分なのです。
お口の中の唾液の量や細菌数、歯の質や生え方、年齢やケア法・・などによって変わってきます。
歯周病や虫歯になる原因にはさまざまな要素が絡み合っているため、病気になる原因やリスクは人それぞれです。
日ごろのご自分でのケアは必要不可欠ですが、定期的にクリニックでメンテナンスを行うことでより効果が高まります。
ここでは美しい歯を守るための予防歯科の重要性についてお教えしましょう。

歯を失ってしまうと

見た目が悪くなる

笑った時に歯並びの美しい人は周りの人にいい印象を与えますが、歯並びが悪かったり、歯の色が黄色かったり、歯のないところがあったりするとそれだけでイメージが悪くなります。
また、口の周りの筋肉が衰えてしまうとしわも増えてしまい老けて見えます。
さらに、片方の歯を失ったまま放っておくと顔の形がアンバランスになるため、早めに治療を受けた方がいいと言われています。

力を入れづらい

スポーツ選手は虫歯になってしまうと調子が悪くなると言われています。
大事な場面で歯を食いしばることができないので力を発揮できないからです。
スポーツ選手に限ったことではなく、われわれが全力で走ったり重いものを持ち上げたりする時は自然と奥歯を噛んでいるものです。
ですが、歯をなくしてしまうと噛みしめることができないので、運動能力が低下します。
その結果、人込みの中でぶつかったり、ちょっとした段差などでつまずいたりとけがをするリスクが上がります。

消化器への負担が増える

われわれ人間は食べものを歯で細かくして砕いて飲み込むことで、効率的に栄養を摂取しています。
ところが、歯が少なくなってしまうと噛む力が弱るため食べものを丸のみしてしまい消化器への負担が増えます。
よく歯の本数が減ると胃腸が弱ると言われているのはこのせいです。

認知症になりやすい

歯をなくすことと認知症に関係があると言ってもどうしても結びつかないかもしれませんが、最近の調査によれば高齢者で認知症の方は健康な高齢者より5本歯が少ない・・という結果があるそうです。
それは歯の数が減ってしまうと噛む回数も減るため脳への刺激が減るためで、脳細胞が減ると認知症が進行する・・と考えられているからです。
つまり、認知症を予防するためにもちゃんと噛める状態を取り戻すことが重要です。
年を取ると歯がなくなるのは当然・・などとあきらめてしまうのではなく、日ごろからきちんとケアを行い定期検診を受けてメンテナンスをすることで、いつまでも健康な歯を維持することが重要です。

予防歯科の重要性

では、どうすれば歯周病や虫歯を防ぐことができるのでしょうか?
日ごろからきちんと歯を磨いていても、歯周病や虫歯になってしまった・・という人は多いでしょう。
現在毎日歯を磨いている日本人は95パーセント以上と言われているにも関わらず、96パーセントもの方が虫歯にかかってしまい、80パーセント以上もの人が歯周病になっているとも言われています。
では、どうして毎日磨いていても歯周病や虫歯になるのでしょう。
それはきちんとブラッシングしているつもりでいても、お口の中のすみずみまでキレイにするのは困難だからです。
歯のプロである歯科衛生士さんでも歯についてしまった汚れを完全にきれいにしようとすれば20分程度は時間がかかると言われています。
一般の方でそんなに時間をかけて磨く人も少ないでしょうから、当然磨き残しができてしまいます。
この磨き残しが原因となり、歯周病や虫歯になる・・というわけですね。
ですが、逆に言うと磨き残しをきれいに落とせれば歯周病や虫歯を防げるということになります。
現実にこの磨き残しをきれいにして歯周病や虫歯を驚くほど減らすことができた国がスウェーデンです。
では、このスウェーデンはどうやって歯周病や虫歯を激減できたのでしょうか?
30年ほど前までのスウェーデンは歯周病や虫歯が非常に多い国として知られていました。
危機感を抱いた政府は予防歯科治療に取り組むようになったのです。
この予防歯科治療について詳しく説明してみますと、定期的にクリニックを受診させ、歯科衛生士が専用の機器を使って高度な技術で磨き残しをきれいに落とす・・というものです。
これを数か月に1回行ったところ、歯周病や虫歯が激減したと言われています。
現在では日本と比べると虫歯は半分になり、歯周病については4分の1にまで減らすことができたというから驚きですね。
このように、数か月に1回程度予防歯科治療を行うことで、歯周病や虫歯を防止できるということがスウェーデンが行ったことから分かりました。
日本でも様に予防歯科を受けていれば、歯周病や虫歯を防止できる可能性が上がると言えます。

予防歯科を受けるクリニックの選び方

予防歯科担当の歯科衛生士さんがいる

クリニックに予防歯科担当の歯科衛生士さんがいることも大切です。
訓練を積んだ歯科衛生士さんは歯科医師に比べても予防歯科の知識が高いと言われています。
歯を削ったり抜いたりできないので、できる限り歯を残そうとしてくれるはずです。

治療前の写真やレントゲンを撮影する

予防歯科で大切なのは経過を見ることで、虫歯も削らずに治せるのか止まっているのかなど観察することが大切です。
なので、レントゲンや写真を定期的に撮ることで、以前の状態と比べながら必要なところだけ治療できます。
ホームページなどでレントゲンや写真を撮影することが掲載されているクリニックだと安心ですね。

まとめ

いかがだったでしょうか?
日ごろのケアに加えてクリニックで定期検診を受けていただくことが歯周病や虫歯を防止するためのポイントです。
すでに予防歯科の効果についてはスウェーデンで実証されています。
歯周病や虫歯にならず一生ご自分の歯で健康的な生活を送れるよう、信頼できるクリニックで予防歯科治療を受けてみてはいかがでしょうか?

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