はじめに
矯正治療を行う際に多少の痛みが伴いますが、それを分からないまま治療を受けている方も多いです。
ここでは日常生活を送る中で矯正治療による痛みにはどういったものがあるのか、どのような対処をすればいいのかなどについてご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
矯正治療の痛みの原因
矯正治療を行うと痛みを感じるのはなぜなのか?と疑問に思う方も多いでしょう。
では、いったいどうして痛みが起きるのでしょうか。
私たちの歯は日ごろの生活の中で少しずつ動いていると言われています。
ですが、歯が動いていることを実感している方はいないでしょう。
その理由はほんのわずかな変化だからです。
矯正治療中の歯は数週間単位で数ミリ程度・・といった、非常に分かりづらい速さで動いていると言われています。
ですが、矯正治療を行うと、理想の位置へと歯を動かしたいので矯正装置を装着しある意味無理やり歯を動かそうとするので、歯は本来ならかかるはずもない強力な力がかかり、痛みが起きる・・ということになります。
この際に感じる痛みとは歯の骨の中で細胞が破壊と再生を繰り返しているいることによるもので、矯正のための力がかかることで歯槽骨の細胞が圧迫されることによって壊されてしまい、その壊された細胞が再生される・・ということが繰り返されています。
この現象は体に細菌が入ったことによる細胞が壊され、再生される炎症というメカニズムと近いものです。
つまり、矯正治療によって起こる痛みとは歯槽骨の細胞が破壊と再生することによる炎症によるもので、このメカニズムがあるからこそ矯正治療ができるということになります。
矯正治療中の痛みの種類
矯正装置を装着する時の痛み
矯正装置のバンド部分を歯に付ける際に痛みが起こることがあります。
装着して数日間は痛みが起きることが多いですが、その痛みに持続性はないと言われています。
個人差があるものの、1週間も経てば痛みはなくなってくるでしょう。
ただ、矯正装置の調整するごとにこういった痛みが起きることを我慢する必要があるでしょう。
歯周病
矯正治療中に歯周病になってしまうと、歯ぐきに炎症が起き痛みが起きることがあります。
歯周病が原因の場合には歯ぐきから血が出ることもあるため、そういった場合にはなるべく早くクリニックで処置してもらうようにしましょう。
食事の際の痛み
矯正治療中は痛みが起きるため食事が摂れないことがありますが、硬いものを噛む際に特に痛みが起きると言われています。
血行不良
歯が動くと気に血管や神経が引き伸ばされるため、血行が悪化すると言われています。
そうなると、血管の中に老廃物が溜まってしまい、しびれるような痛みが一時的にですが起こることがあります。
ですが、血行がよくなれば老廃物もスムーズに流れていくため痛みが治まってきます。
矯正装置が外れる
ブラケットが外れてしまうと、歯ぐきに当たってしまい痛みが起きることがあります。
特に、八重歯の方はブラケットの一部分が唇にこすれるため痛みが起きやすいそうです。
また、ワイヤーによって痛みが起きることもあります。
ほおに矯正装置が当たる
矯正装置の種類にもよりますが、ブラケットと言われる矯正装置はほおの内側に当たりやすいため口内炎が起きてしまい、痛みが起きやすくなります。
歯の内側に矯正装置を装着している場合は舌に当たって痛みが出ることがあります。
知覚過敏
矯正治療を行っている間に痛みが起きる原因に知覚過敏があると言われていますが、これがもっとも厄介だと言われています。
それは知覚過敏は熱いものや冷たいものがしみるため虫歯と間違われてしまうことが多いからで、症状が起きたりおさまったり・・を繰り返すためです。
矯正治療中の痛みの対処法
ここでは矯正治療中に起きる痛みの対処法を具体的にお教えしましょう。
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歯磨きをていねいに行う
矯正装置を装着していると、凹凸ができるためブラッシングしづらくなります。
ですので、磨き残しができないようていねいに磨いて虫歯を防止しましょう。
小学生のお子さんでも家族の方が最後に仕上げ磨きをしてあげることをおすすめします。
また、矯正治療を受けているクリニックでブラッシング指導を受けるのも一つの手です。 -
食べものに気を付ける
矯正治療中だからと言っても食事に制限をする必要はないものの、あまりに硬いものを食べると矯正装置が破損したりするので避けた方がいいでしょう。
また、矯正装置に付きやすいキャラメルやガムなどもなるべく避けた方がいいでしょう。 -
スポーツの際にマウスガードを装着する
矯正治療中であってもスポーツしてもかまわないと言われています。
矯正治療後は噛み合わせが改善されるためしっかりと歯を食いしばれるようになるので運動能力が向上することが多いです。
ただ、柔道やラグビーなど体同士が激しくぶつかり合うスポーツをする場合には注意しましょう。
スポーツ専用のマウスガードがありますので、クリニックで相談してみるといいでしょう。 -
定期的に通院する
矯正治療中は1~2ヶ月に1回程度の頻度で矯正歯科に通院する必要があります。
ただ、経過観察中の間なら3~6ヶ月に1回程度でも構わないと言われています。
治療の進行度によって通院する頻度が変わってくるため、かかりつけのクリニックの指示通りに通院しましょう。 -
鎮痛剤を飲む
痛みが激しく仕事や家事、勉強などに支障が出る場合には鎮痛剤を飲むことをおススメします。
ただ、鎮痛剤を飲むと歯が動くのを妨害する可能性があったり、胃の粘膜を荒らす場合があります。
どうしても痛みを抑えたい・・という時の最終手段とし、長期間飲み続けるのは避けましょう。
まとめ
矯正治療によって起きる痛みの種類と対処法についてまとめてみました。
矯正治療を行うと、さまざまな痛みが起きることがお分かりいただけましたか?
ですが、どの痛みにも対処法があり、クリニックで相談すれば適切な処置を受けることができますので必要以上に痛みを怖がらずことはありません。
矯正治療を受ければそれ以上のメリットがあるため、歯並びの悪さでお悩みの方はぜひ治療の選択肢の1つとして考えてみてくださいね!