インプラント治療の流れとインプラント治療当日の注意事項

はじめに

虫歯や歯周病、けがなどで歯を失ってしまったらどういった治療を受けたいですか?
歯をなくした時の優れた治療法としてインプラント治療がありますが、審美性も高く機能性を回復でき健康な歯への負担もない優れた治療法だと言われています。
ここではそんなインプラント治療の流れや、手術当日の注意点などをご紹介してみますので読んでみて下さい。

 

インプラント治療の流れ

カウンセリング

お口の中の状態や希望、悩みなどを歯科医師に伝えます。
さらに、治療に必要な期間や方法、費用はどのくらいか・・などを説明されます。

検査

インプラント治療に必要となる検査を行っていきますが、精度の高い検査を行う必要があるためCTなどを使って詳しく調べていきます。

治療計画の提案

インプラントの治療にかかる費用や期間、本数・・などについての計画を立てていきます。
事前の処置や補綴の処置、骨を増やす手術が必要かどうか、インプラントの本数などにより治療計画は違っていますので、詳しい検査をした後に患者さんそれぞれに合った治療計画の提案を行います。

事前処置

インプラント治療を始めるに当たり、まずお口の中の状態をよくしていきます。
実はこれは非常に重要な処置で、インプラント手術が成功するかどうかがこれにかかっていると言ってもいいほどです。
具体的には歯周病や虫歯の治療、抜歯・・などが挙げられます。

手術

手術の際は感染が大きなリスクとなるため、それを回避するために使用する器具類を滅菌し清潔な部屋で手術を行っていきます。
手術中は血液の酸素濃度や血圧、脈拍などを測定する装置を使い監視しながら行います。
最近、患者さんのストレスを軽くするため麻酔以外にも静脈内鎮静法などを行っているクリニックも多いです。
手術後歯ぐきやほおが腫れる場合がありますが、しばらくすると治まるので安心しましょう。
また、痛みについては人それぞれ感じ方が違うものの、翌日にはおさまるので安心していいでしょう。

仮歯の装着

手術後は仮歯を作り装着します。

人工歯の作製

インプラントは3つの部分からなっており、骨の中に埋め込むものをインプラント体、その上に装着する人工歯、その2つをつなげるのがアバットメントと言われるものです。
なお、インプラント体とあごの骨がしっかりと結合したら、人工歯を装着します。
人工歯を装着すれば治療は終わりです。

メンテナンス

インプラントの寿命を延ばすためには治療後のメンテナンスが必要です。
インプラントは天然の歯に比べて細菌感染しやすいので、3か月に1回程度はメンテナンスを受ける必要があります。
メンテナンスの内容を具体的に言いますと、お口の中がきれいかどうかや、噛み合わせをチェックしたり、インプラントと周りの骨の状態を診るためにレントゲンを撮ったり・・などがあります。

 

インプラント治療に必要な期間

インプラント治療に必要な期間は一概に言うことはできないものの、平均的な期間としては3~10カ月程度の場合が多いです。
3カ月と10カ月とにはかなり差がありますが、これには理由があります。
インプラント治療には定着期間というものが必要で、インプラント治療は外科的手術を2回行い、最初の手術でインプラント体を埋め込みインプラントとあごの骨が結合するのを待つ期間が必要です。
これを定着期間と言いますが、しっかりとインプラント体とあごの骨が結合したのを確認した後に2回目の手術が行われます。
ただ、問題となるのが定着期間には個人差があることで、人によって期間が違っています。
この期間の平均は3~6か月程度で、この期間がインプラント治療の治療期間に関わってくるわけですね。
つまり、この定着期間の長さによってインプラント治療の期間が長かったり、短かったりするということになります。

 

インプラント手術当日の注意事項

手術前の飲食は早めに

手術当日の飲食についてはお手洗いや嘔吐などを考慮して手術前2~3時間には済ませておくようにしましょう。
もし、手術で静脈内鎮製法を行う場合は手術前6~9時間に絶食となる場合が多いので、歯科医師から説明を受けておきましょう。

処方薬は医師の指示通りに飲む

インプラント手術後に細菌感染を防止するため消炎剤や抗生物質を飲むことや、全身疾患により毎日服用の必要がある場合もありますが、どちらも歯科医師の指示通りに飲むようにしましょう。
自己判断せず、医師や歯科医師と相談の上、服用することが大切です。

手術後の食事は柔らかいものを中心に食べる

麻酔が冷めたら柔らかいものを中心に、手術した側と反対側で噛んで食べるようにしましょう。
手術箇所に刺激が加わってしまうと細菌感染したり、インプラント手術が失敗することがあるので注意が必要です。
また、刺激物や熱いものも避けるようにしましょう。

内出血、腫れ

インプラント手術後に腫れや内出血が起きることがあります。
腫れについては数日程度で治まってきますので、それまでは冷たいタオルなどで冷やすといいでしょう。
ただ、氷などで冷やしすぎると逆に治癒するのが遅くなるため注意しましょう。
また、内出血は自然に消えていくので心配する必要はありません。

その他

手術後のその他の注意点としてはお風呂はシャワーにするか軽く流す程度にしておきましょう。
たばこやお酒は2週間程度控えた方がいいでしょう。
激しい運動は手術後数日間はやめておきましょう。
また、手術箇所を舌や指で触ってはいけません。
手術前まで使用していた入れ歯はなるべく使わない方がいいでしょう。

まとめ

インプラント治療の流れやインプラント手術当日の注意事項などについてご紹介しました。
インプラントは外科的手術を伴う高度な治療です。
そのため、手術前には納得するまでカウンセリングを受けていただき、治療が決まったら詳しい検査をする必要があります。
また、手術当日は前後にさまざまな注意事項があり、それらを守らないとインプラント手術の失敗につながります。
インプラント治療をすることになったら、ぜひここでご紹介したことを思い出していただき、うまく治療が進むように努めて下さいね!

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