歯を失う前に知っておきたいトラブルの対処方法

 

はじめに

自分には歯周病など関係ないと・・思っている方は多いでしょう。
ですが、歯を失う最大に原因は歯周病と言われており、歯周病は進行してしまうと外科的治療が必要となるため、元に戻すことが難しくなります。
つまり、最も効果的な方法は予防することで先進国では8割程度の方がメンテナンスを受けていると言われていますが、日本ではまだまだ受ける人は少ないようです。
ある調査によれば、日本人の80~84歳の方の歯の残存数は12.2本だそうで、一生ご自分の歯で食事をするためには日ごろからのメンテナンスが必要不可欠です。
ここでは歯周病で歯を失わないようにする方法などをお教えしたいと思いますので、ぜひご参考になさってみて下さい。

歯周病とは

歯周病とは歯を支えている組織が細菌感染してしまい、はぐきが出血したり腫れたりして最終的に歯を失ってしまう病気です。
歯を失う最大の原因がこの歯周病だと言われています。
虫歯によって歯が抜けてしまうことは現代ではあまりないことだそうです。
歯周病の原因となり細菌はプラークの中にあるので、お口のケアが不十分な方ほど歯周病にかかりやすいと言われています。
40代の方の7割程度の方がこの歯周病にかかっているそうですが、歯周病予防のためにクリニックに通っている方はほとんどいないはずです。
その理由は歯周病には初期症状がほとんどなく、コマーシャルでよく言われているような歯ぐきの痛みや腫れなどの症状が起こった時にはかなり症状が進行しているのです。
さて、歯周病はよくある歯ぐきの病気ですが、放っておいての自然に治ることなどありません。
歯ぐきから血が出ているとか、腫れたりしているということは家の土台がグラグラしているのと同じです。
なので、症状が進行すると歯が倒れてしまいますし、1本歯が抜けてしまうと他の歯とのバランスも悪くなってしまいます。
そうなると、周囲の歯も次々に抜けてしまうそうです。
最近、歯を失ってしまった治療にインプラント治療がありますが、これは歯ぐきにねじを埋め人工の歯を被せる治療法です。
非常に天然の歯に近いため審美性も高いことから治療を受ける人が増えています。
ですが、歯周病が原因で歯ぐきがダメになってしまうと、インプラント治療を受けることはできません。
つまり、歯を失ってしまう他に歯を再生する治療法も限定されてしまうということですね。
また、歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどありません。
知らず知らずのうちに進んでしまうため、またの名をサイレントディジーズとも言われています。

自分でできる歯周病ケア法

歯周病がまだ初期段階であれば日ごろの歯磨きなどのケアだけで数日程度で改善されていくはずです。
ただ、歯磨きを続けていても一向に改善されないような場合には方法を間違っているか、他に原因がある場合もあります。
そういった場合にはクリニックで相談する方がいいでしょう。

  1. 日ごろの歯磨き

    歯周病の最大の原因はプラークですので、いかに完全に除去できるかが大切です。
    最低でも1日に1回は時間を取り歯磨きを行うようにしましょう。
    適当に何度も歯磨きを行うより、丁寧に1回磨いた方が効果的です。

  2. ブラッシングの仕方

    歯磨きの方法にはさまざまなものがありますが、歯垢をより落としやすく炎症のある方にぴったりなのがバス法というブラッシング法です。
    この方法は歯ブラシを45度の角度に当てて歯と歯ぐきの間に毛先を入れて磨いていく方法で、歯を1本ずつ小刻みに磨いていきます。もし、歯ぐきが炎症している場合には正しくブラッシングしていると出血しますが、痛みが強くない場合は問題なさそうです。なお、炎症がおさまってくれば歯ぐきが引き締まり血も出なくなってきます。

  3. 歯ブラシの選び方

    ブラッシング法が正しくても歯ブラシの選び方を間違っていると効果が半減します。
    かための歯ブラシの方が歯垢を落とすのにはいいようですが、歯ぐきが腫れていると痛い場合がありますので、ご自分のお口の状態に合わせて痛くない程度の硬さのものを選びましょう。
    形については毛先が平らでヘッドが小さいものがいいでしょう。
    あまり大きすぎたり山切りのものだと、奥歯や細かい隙間に磨き残しがあるからです。
    また、歯ブラシの毛先が外に向いてきた場合は新品に交換した方がいいですが、頻度で言うと1か月程度が望ましいです。

  4. 糖尿病を予防する

    40歳を過ぎると糖尿病になる確率が上がると言われています。
    合併症の一つに歯周病があり、糖尿病になってしまうと歯周病になる確率がかなり上がるそうです。
    なので、歯周病を予防するには糖尿病に気を付けることが大切です。
    定期的に健康診断を受けて全身の健康状態をチェックしてもらいましょう。

クリニックでの歯周病予防法

定期検診を受ける

歯医者さんが好きという方はほとんどいないでしょう。
あの機械音を聞くだけでぞっとするという方も多いはずです。
ですが、歯医者さんはなにも虫歯になってから通院するものではなく、予防歯科で定期的に歯ぐきや歯の状態を診てもらうことで歯周病や虫歯を防止できます。
しかも、歯周病や虫歯をチェックしてもらうのには健康保険が使えるため、40歳を過ぎたら3か月に1回程度はクリニックで歯ぐきや歯を診てもらうことをおススメします。

クリニックで治療を受ける

上で書いた通り、歯周病に初期症状はほとんどないため、初期の歯周病と言われても治療を途中でやめてしまう方が多いです。
ですが、それではさらに歯周病が進んでしまうため、審美歯科などのクリニックでもう大丈夫と言われるまではちゃんと通院するようにしてくださいね。

まとめ

歯を失ってしまう原因のほとんどは歯周病だと言われています。
クリニックで検査を行って予防をしておけば防止できる病気です。
ですが、進んでしまってから治療を行うと歯の寿命は短くなってしまいますよね?
ご自分の歯は自分でしか守ることはできません。
なので、日ごろのお口のケアを行い、審美歯科などで定期的に検診を受けることが重要です。
一生ご自分の歯で過ごせるように日ごろからきちんと歯のケアを行い、定期的にクリニックで検診を受けるようにしてくださいね!

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